オルマルハナバチによるリンドウ花弁の被害とモニタリング用トラップの開発

タイトル オルマルハナバチによるリンドウ花弁の被害とモニタリング用トラップの開発
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1992~1992
研究担当者
発行年度 1992
要約 リンドウの花弁基部に小孔をあけるのは、オオマルハナバチであることが判明した。オオマルハナバチのモニタリング用トラップとして、geraniol、anetholeおよびeugenolは有効な誘引剤である。また、捕獲数が多かったのは白色のトラップであった。
背景・ねらい 福島県のリンドウ栽培地帯では、リンドウの花卉基部を食害される被害が以前から
問題になっていたが、原因があきらかではなかった。そこで、加害種を明らかに
するとともに、防除法を開発するために必要となる加害種のモニタリング方法を
開発する。
成果の内容・特徴
  1. 福島県南会津郡のリンドウ栽培地帯で問題になっていたリンドウ花弁の被害は、
    オオマルハナバチが吸蜜する際に花弁基部に直径2~3mmの小孔を
    あけることに基づいていた。
  2. オオマルハナバチ以外にもトラマルハナバチ、ミツバチおよびクマバチがリンドウを
    訪花したが、トラマルハナバチとミツバチは加害しなかった。クマバチは花弁に
    被害とならない長さ3mm前後の切れ目をつけ、吸密した
    (表1)。
  3. オオマルハナバチのモニタリング用トラップを開発するために、数種化合物の本種に
    対する誘引性を検討したところ、geraniol、anetholeおよびeugenolの誘引効果が
    認められた。また、捕獲数におよぼすトラップの色について検討したところ、白色での
    捕獲数が黒色や黄色よりも多かった
    (表2)。
成果の活用面・留意点 加害種が明らかになり、防除法開発の試験を実施できる。また、モニタリング用トラップを
開発したので、発生消長などの調査を容易に行える。誘引剤は、コガネムシ類の
予察用製剤として市販されているコガネコールCを、トラップは白色水盤とラップを
用いるとよい。
図表1 230247-1.gif
図表2 230247-2.gif
カテゴリ 病害虫 防除 マルハナバチ ミツバチ モニタリング りんどう

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