ぶどう新品種「エーデルアーリー」

タイトル ぶどう新品種「エーデルアーリー」
担当機関 岩手県園芸試験場大迫試験地
研究期間 1992~1992
研究担当者 藤根勝栄
工藤英夫
桜井一男
小原 繁
佐々木誠二
川村哲朗
発行年度 1992
要約 「エーデルアーリー」は、「キャンベル・アーリー」の枝変わりで、「キャンベル・アーリー」に比べて成熟期が約18日早く、果粒も8gと2g程度大きいことが特徴である。
背景・ねらい 本県ぶどうの品種構成は、「キャンベル・アーリーが約75%を占めているが、早期出荷
ほど高価格の傾向にあり、早熟性品種に対する期待が高かった。
本品種は、大迫試験地圃場の「キャンベル・アーリー」(昭31年植)の枝変わりで、
昭和60年に早熟、大粒等有望性を確認し、品種登録出願中のところ、平成4年12月に内定
公表されたので、今後、県として増埴を進める予定である。
成果の内容・特徴
  1. 果房は300g程度の有岐円筒形で、着粒は密。果粒は円形で8g程度と
    「キャンベル・アーリー」より2g大きく、果皮色は紫黒色。着色は容易である。
  2. 果皮は厚く、果皮と果肉の分離は容易。肉質は塊状、甘みは中程度、酸の低下が早い。
  3. 樹勢は中、耐寒性は「キャンベル・アーリー」並と強い。どん梢の先端の色や毛じ、
    熟梢の色、葉の形態は「キャンベル・アーリー」に似るが、、穂梗の太さ、つぼみの
    大きさ、種子の大きさは「キャンベル・アーリー」より大きく、枝梢も太い。
  4. 花振るい性、裂果性は「キャンベル・アーリー」並である。
  5. 成熟期は「キャンベル・アーリー」より約18日程度早い。
  6. 病害に対する抵抗性は「キャンベル・アーリー」と同等である。
    表1 「エーデルアーリー」および「キャンベル・アーリー」
    の生態(大迫試験地)
    表2 「エーデルアーリー」および「キャンベル・アーリー」
    の果実品質(大迫試験地)
    表3 北上市(園試本場)および江刺市における果実品質
成果の活用面・留意点
  1. 普及見込面積は、県下ぶどう産地全域で50ha。
  2. 過着果は、着色不良や熟期遅延を招き、早熟性を損なうとともに樹勢の衰弱の原因となる
    ので注意する。
  3. 収穫期間は10日位で、遅れると果実の軟化、減酸など食味が劣るので適期収穫を励行
    する。
図表1 230302-1.gif
カテゴリ 出荷調整 新品種 耐寒性 抵抗性 品種 ぶどう 良食味

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