タイトル |
効率的な「上蔟用枠付きネット」の開発 |
担当機関 |
山形県蚕糸総合研究センター |
研究期間 |
1992~1992 |
研究担当者 |
石井正市
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発行年度 |
1992 |
要約 |
蚕の上蔟用資材として、「上蔟用枠付きネット」(仮称)を開発したところ、回転蔟の種類を選ばず使用可能で、上蔟作業場所が1/3に節減され、熟蚕振込み後直ちに蔟を吊下げることができ、上蔟作業時間の短縮が図られた。
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背景・ねらい |
上蔟は作業が短時間に集中し、熟蚕の振込み場所等が広く必要なことから、労力・施設 の両面から規模拡大の隘路となっている。 そこで、現行上蔟作業に対応可能で、作業の能率化と場所の縮小をねらいとして、 上蔟用資材の開発を行なった。
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成果の内容・特徴 |
- 開発した製品は太さ19mmのパイプ、樹脂製ネット、パッカー等から成り、
「上蔟用枠付きネット」と仮称し、農家の保有する木製枠、金属枠のいずれの回転蔟に 対しても使用者自らが組立てて利用することができる。 (図1)
- 本製品は回転蔟の下面にあて、吊下げ金具を蔟のフックに掛けて使用する。また、
水洗い・消毒等に支障はない。(図1)
- 本製品の使用により回転蔟を3段まで積重ねて熟蚕を振込むことが、または振込後蔟を
積重ねることが可能となり、作業場所が従来の1/3に縮小できる。 (図2)
- 本製品を使用すると熟蚕が落下しないので、振込直後でも蔟の吊下げが可能となりこの
場合熟蚕が這上がるまで蔟を放置した場所が省略でき、また、作業時間が大幅に短縮 される。
- 本製品は熟蚕振込5~6時間後に取外しが可能となる。また、回転蔟への取付け・取外し
作業は2人で行なえば数秒間でできる。
- 本製品使用による繭質への悪影響は全くみられない。
(表1)
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成果の活用面・留意点 |
- 規模拡大を志向する養蚕農家に適用が可能である。
- 1度組立てたら、そのまま保管した方が効果的である。
- ネットがたるんできたらパッカーで締め直す。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
カイコ
規模拡大
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