血清中シスチンアミノペプチダーゼ活性による妊娠末期の双胎判別

タイトル 血清中シスチンアミノペプチダーゼ活性による妊娠末期の双胎判別
担当機関 東北農業試験場
研究期間 1991~1993
研究担当者
発行年度 1993
要約 双胎妊娠牛に適切な飼養管理を施すために、妊娠末期における簡易な胎子数判別法が必要である。妊娠牛の血清シスチンアミノペプチダーゼ(CAP)活性値は胎子数の判別に有効な指標となる可能性を持つ。
背景・ねらい 双子を妊娠し分娩した牛は、通常の飼養条件下ではエネルギー不足となり分娩後の
発情行動の発現が不明瞭となるために卵巣機能は正常であるにもかかわらず次産の受胎
が遅れ、1年1産を達成しにくくなる。この発情再帰の遅延は飼料増給によって回避可能
であることが示されている。そこで、双胎妊娠、単胎妊娠牛のそれぞれに適切な
飼養管理を行うために、当該牛が双胎であるか、単胎であるかを妊娠末期に簡易に
判別することが飼養現場において必要な技術となる。
成果の内容・特徴
  1. 妊娠末期の血清中CAP活性値には経日的な変動が認められず各個体のレベルを保つ。
  2. 血清中CAP活性値は双胎妊娠牛では単胎妊娠牛より有意に(p0.01)低い。
    (表1、図1参照)
  3. 血清中CAP活性は品種(黒毛和種、日本短角種)による活性値の差を認めない。
    (表1参照)
成果の活用面・留意点
  1. 血清中CAP活性は妊娠末期における活性値の変動が無く、現場での採材において
    採血時期を考慮する必要が無い。また品種による活性値の差も無いので判別の指標と
    して適している。しかし、活性値が9~11ミリ単位/mlを示す個体については胎子数の
    判別は不確実であり、さらに例数を重ねて検討する必要がある。
  2. 測定に血しょうサンプルを用いることはできない。
図表1 230462-1.gif
図表2 230462-2.gif
カテゴリ 飼育技術 品種

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