トマト若苗定植の特性

タイトル トマト若苗定植の特性
担当機関 山形県立園芸試験場
研究期間 1993~1994
研究担当者
発行年度 1993
要約 慣行育苗に比較してPeSP苗、サニープラグ苗、セル成型苗等の若苗定植では商品収量が少なく、特にPeSP苗とサニープラグ苗で低収であった。セル成型苗の78セルと32セルでは定植後の生育、収量に差が見られなかった。ウニコナゾールの効果は種子浸漬で高かった。
背景・ねらい 育苗期間の短縮や定植労力の省力化を狙いとしたセル成型苗が注目されている。
しかし、若苗では一般に草勢が強く、
障害果の発生が多いなど問題になっている。
セル成型苗に応じた栽培技術を確立するために、
セル成型苗の特性と育苗中のウニコナゾール処理の生育や収量に対する効果に
ついて明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 若苗の特性
    1. PeSP苗、サニープラグ苗、セル成型苗は慣行苗(10.5cmポット育苗)に比べ、
      収穫始期では第1花房下の茎径が大きく草勢は強かったが、収穫終了時では、
      慣行苗より草勢は劣る傾向にある。第5花房までの花数も多いが
      着果数については必ずしも多くない
      (表1)。
    2. 商品化収量は慣行苗より劣り、特にPeSP苗とサニープラグ苗で低下する。
      また、慣行苗に比べ、奇形果、空洞果等障害果が多数生じる
      (表2)。
  2. ウニコナゾール処理の効果
    1. ウニコナゾールの種子浸漬(12ppm)及び葉面散布(100ppm)により
      草丈のわい化が生じ、その効果は収穫終了時まで継続する
      (表1)。
    2. ウニコナゾール処理によって第1花房の平均開花日は早まる傾向が
      見られるが、収量への影響は認められない(
      表1、
      表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 若苗の育苗は、定植適期を逃さないよう育苗期間に注意する。
  2. 若苗の定植後は、初期生育が旺盛となり、障害果が発生しやすくなるため、
    生育を抑えた管理を行なう。
図表1 230509-1.gif
図表2 230509-2.gif
カテゴリ 育苗 栽培技術 障害果 省力化 トマト わい化

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