真空播種機利用によるデルフィニウムの直播栽培

タイトル 真空播種機利用によるデルフィニウムの直播栽培
担当機関 秋田県農業試験場
研究期間 1993~1995
研究担当者
発行年度 1993
要約 真空播種機利用による作業速度は0.38m/secが適当で、その時の圃場作業量は2.60a/hrであった。作業精度は株間18cm程度となり計画値の91%であった。真空播種により労働時間が大幅に短縮され、省力栽培が可能となり、実用性は高いものと考えられる。切花品質は草姿のバランス、特にボリューム感に優れていた。
背景・ねらい 従来の育苗による移植栽培では、植え傷みによるストレスが大きく、
また、育苗管理に多くの労働時間を要することから、
規模拡大の大きなネックとなっている。このようなことから、
育苗労力の軽減を図るため、省力安定栽培技術として、
真空播種機利用による直播栽培の実用性と生育・開花・
切花品質に及ぼす影響について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 作業能率は、作業速度0.46m/secでは実作業時間が1.95分、
    圃場作業量は3.08a/hrであるが、0.38m/secの作業速度では実作業時間2.31分、
    圃場作業量2.60a/hrとなり前者が勝る
    (表1)
  2. 作業精度は、作業速度0.46m/secでは株間が
    16.9cmと狭く計画値の85%にとどまったのに対し、
    作業速度0.38m/secでは株間18.2cmとなり、計画値の91%と後者が良かった
    (表2)。
  3. 労働時間は、真空播種機利用でa当たり72時間、
    慣行栽培では116時間となり、慣行栽培に比較し、約40時間短縮される
    (表3)。
  4. 描種期が同一(4月中旬)であっても、切花盛期は真空播種で7月中~下旬、
    慣行栽培で9月中旬となり、真空播種機利用により収穫がかなり早まる
    (表4)。
  5. 切花品質は、真空播種で切花長90cm以上を確保できたが、
    慣行栽培では80cm台にとどまった。形質的に見ると、
    真空播種は慣行栽培より草姿のバランスが良く、特に、
    ボリューム感に優れている
    (表5)。
成果の活用面・留意点
  1. 真空播種機を利用するには、砕土率(10mm以下)は80%以上が必要である。
  2. 描種床は出芽まで不織布をベタ張りし、乾燥させない。
図表1 230519-1.gif
図表2 230519-2.gif
図表3 230519-3.gif
図表4 230519-4.gif
図表5 230519-5.gif
カテゴリ 安定栽培技術 育苗 乾燥 規模拡大 直播栽培 デルフィニウム 播種

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