新作型野菜導入による稲プラス野菜の経営計画

タイトル 新作型野菜導入による稲プラス野菜の経営計画
担当機関 秋田県農業試験場
研究期間 1993~1993
研究担当者
発行年度 1993
要約 農業試験場において、転換畑でのハウスおよび露地畑を年2回利用する野菜の新作型体系を確立したのに合わせ、新技術体系の経済性を試算し、これを導入する経営計画を行い、期待される所得を明らかにした。
背景・ねらい 転換畑の高度利用により農業所得の増加を図るためには、
野菜の作付け拡大が課題となる。そのためには従来の栽培法に加えて、
新作型導入によって出荷時期の移動や、土地利用率の大幅な向上が必要となる。
これらの実現を目途とする技術研究に対応して、
新作型・野菜の経済性モデルを作成し、
線型・試算計画法により期待される所得を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 農試の新作型野菜の経済性モデル策定:
    ハウス利用の新作型野菜は、
    栽培法・作期を大幅に変えるそらまめ、栽培法の改善により収量・
    品質の向上を図るすいか・メロン・さやえんどう、ハウスの短期利用で省力化、
    収益性向上をねらいとするいちごである。露地栽培のキャベツ・
    にんじんの新作型は、夏ねぎ・秋冬ねぎの前後作であり、
    本畑の利用期間を短縮するが、
    技術の改善により慣行栽培以上の生産をあげている。
    農試の試験栽培をもとに、
    稲プラス野菜経営モデルを設定し各作物の経済性を試算した。
    ハウス栽培による野菜は、
    現地の露地栽培やトンネル栽培に比較し園芸施設費が高くなるが、
    収量増加や品質向上から価格の向上が見込めるため粗収益・所得は増加する。
    秋冬ねぎの定植前に収穫するキャベツは、
    慣行栽培より2旬前進する作型で、被覆等の資材費が高くなるが、
    高値での出荷が見込め所得向上も期待できる。
    夏ねぎ後作として栽培するにんじんも、
    生育期間の短縮を補うベタがけ被覆の効果により、
    慣行栽培と同等以上の収量が確保できる
    (表1)。
  2. 新作型野菜を導入する複合経営の経営計画:
    労働力3人(旬当たり270時間が労働時間の上限)で、稲300a、普通畑80a、
    ハウス20aの経営モデルを設定し、
    農業試験場で栽培試験の対象とした野菜を組み合わせた試算を行った。その結果、
    稲作 300a、普通畑80aにねぎ、キャベツ、
    にんじんの組み合わせで650-750万円程度の所得となる。さらに、
    20aのハウスにすいか、メロン、いちご等を組み合わせることで、
    所得は900万円台になり県の自立専業経営の目標に達することができる
    (表2)。
成果の活用面・留意点 ハウス利用の新作型野菜の中には、まだ普及してない作型があるので、
現地実証等でハウス栽培の有利性等、現地での検討が必要である。
図表1 230560-1.gif
図表2 230560-2.gif
カテゴリ いちご キャベツ 経営管理 経営モデル 栽培技術 さやえんどう 出荷調整 省力化 すいか そらまめ にんじん ねぎ メロン

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