酒造好適米「山形酒49号」の栽培指標

タイトル 酒造好適米「山形酒49号」の栽培指標
担当機関 山形県立農業試験場
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1994
要約 高い酒造加工適性をもつ酒米を得るため、山形酒49号の最適な平方メートル当たり籾数を 27,000粒に設定した。このときの栽培指標は、精玄米重 58kg/a、稈長 85cm、穂数 320本/平方メートル、玄米千粒重 25.8g、施肥量は窒素成分a当たりで基肥 0.3~0.4kg、活着期 0.2kg、幼穂形成期に 0.15kg(出穂前20日)の施用が適当である。
背景・ねらい 純米酒、吟醸酒などの高級志向が高まるにつれ、酒造メーカーの酒造好適米
(もと米)需要が拡大している。しかし、美山錦は作柄、品質が不安定なため、
作付面積は年々減少し、メーカー側の希望数量に対しては、
約 6割程度の供給となっている。
酒造用好適米の有望品種山形酒49号の耕種基準を策定するための
平方メートル当たり籾数及び栽培指標を明らかにした。
成果の内容・特徴 高い酒造加工適性をもつ酒米を得るための山形酒49号の栽培指標
  1. 平方メートル当たり籾数が増加すると玄米千粒重、心白発現率、心白率は低下する。
    この傾向は平方メートル当たり籾数 27,000粒を超えると顕著になる
    (図1、図2)。
    酒造加工に適した酒米の目標値を玄米千粒重 25.5g以上、心白発現率 70%程度、
    心白率 60%程度とした場合、このための山形酒49号の平方メートル当たり籾数は
    27,000粒と設定される。
  2. 本品種は長稈となりやすく、稈長が 90cmを超えると倒伏程度 2以上となるため、
    稈長を 85cm程度にとどめるよう(図3)、
    施肥管理には特に留意する。
    以上より、山形酒49号の栽培指標は下記のとおりである
    (図4)。

    また、このときの施肥量は、窒素成分で基肥 0.3~0.4kg/a、活着期 0.2kg/a、
    幼穂形成期 0.15kg/a(出穂前20日)である。
    注 1): 粒厚2mm以上。 2): 玄米粒数歩合=(粒厚2mm以上の粒数/全籾数)×100
成果の活用面・留意点
  1. 適応地帯は県内平坦の中山間より地帯及び中山間の平坦より地帯。
  2. 分げつがややしにくい品種なので、株当たり植え込み本数を少なくしない。
  3. 施肥は美山錦と同程度とするが、地力なども考慮する。
  4. 出穂後の追肥は玄米の粗蛋白含有率を高めるのでひかえる。
  5. 葉いもちに対する耐病性はやや弱なので、県の防除基準に沿った防除を行う。
図表1 230579-1.gif
図表2 230579-2.gif
図表3 230579-3.gif
図表4 230579-4.gif
カテゴリ 病害虫 加工 加工適性 酒造好適米 施肥 中山間地域 品種 防除

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