鯉の放飼による水稲無農薬栽培田の雑草防除法

タイトル 鯉の放飼による水稲無農薬栽培田の雑草防除法
担当機関 山形県立農業試験場置賜分場
研究期間 1994~1998
研究担当者
発行年度 1994
要約 水稲無農薬栽培の水田にふ化 2年目の鯉をa当たり 50尾放飼することにより、雑草防除が可能である。
背景・ねらい 水稲の無農薬栽培においては、
雑草防除の労力軽減が最も大きな問題点として指摘されており、
効率的な雑草防除法の確立が望まれている。そこで、
鯉の放飼による雑草防除について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 前年の春にふ化した体長 18cmの鯉を移植2週間後に水田に放飼することによって、
    雑草防除効果が得られる放飼密度は、a当たり 50尾以上である
    (表1)。
  2. 防除効果の高い草種はノビエ、コナギ、マツバイである
    (表1)。
  3. 放飼密度がa当たり 50尾または 100尾の場合でも、水稲の収量水準は変わらない
    (表2)。
  4. 無給餌で 45日間放飼した鯉の水田内での成長は期待できない
    (表3)。
  5. 放飼した鯉の回収率は高い(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 1筆 10a程度以下の小面積で、十分な水量を確保できるほ場に適する。
  2. 鯉の放飼期間は 30~45日とし、給餌は行わない。
  3. 水深を 10~12cm以上に維持し、水深が下がったときに水を補給する。
  4. 水温が 30度以上になったら掛け流しを行い、水温を下げる。
  5. 水系に留意し、事故のないようにする。
  6. 鳥害に留意する。
図表1 230584-1.gif
図表2 230584-2.gif
図表3 230584-3.gif
カテゴリ 病害虫 雑草 水田 水稲 鳥害 農薬 防除

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