タイトル |
カルシウム剤生育後期の散布によるりんごビターピット防止及び脂上がり軽減効果 |
担当機関 |
岩手県園芸試験場 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1994 |
要約 |
生育後期のカルシウム剤散布により、ビターピット防止効果が認められ、併せて脂上がりを軽減できる。
|
背景・ねらい |
生育期前半のカルシウム剤の葉面散布で、ビターピット防止が行われているが、 サビ果の発生し易い’さんさ’が導入されるにあたり、品質低下を招く恐れがある。 また、最近の傾向として、開花期間が不揃いとなり、年によってはサビ果の発生を 助長する時期に散布されることが予想される。 よって、サビ果発生の心配のない散布時期を検討する。
|
成果の内容・特徴 |
- 生育期後半、7月下旬~8月下旬のカルシウム剤の3~5回散布により、
ビターピットの防止効果と脂上がり軽減効果が認められる。
- 使用カルシウム剤はスイカル(蟻酸カルシウム)及びセルバイン
(硫酸カルシウム+塩化カルシウム)で両剤は完全にとけると透明となり、 散布による薬班など果面の汚れはみられない。
- 脂上がりの軽減効果は、使用時期が後半ほど効果が高い。
- 脂上がりの軽減効果はつがる。ジョナゴールド、北斗等の品種で効果が高い。
表1 カルシウム剤によるビターピット防止効果 表2 カルシウム剤によるビターピット防止及び脂上がり軽減効果 表3 セルバイン散布によるビターピット等果実品質 表4 セルバイン散布によるビターピット発生率及び脂上がり発生率
|
成果の活用面・留意点 |
- ビターピット等カルシウム欠乏による生理障害回避は土壌改良が基本となるので、
石灰資材の投入など土壌改良は実施する。
- 熟度の進んだ果実の脂上がり軽減効果は少なく、
適期収穫が基本となる。収穫果の貯蔵温度が高い等の場合は脂上がりは 助長されるので冷蔵貯蔵を原則とする。
|
カテゴリ |
サビ果
生理障害
土壌改良
品種
りんご
|