おうとうの新害虫コアオメクラガメの加害様相

タイトル おうとうの新害虫コアオメクラガメの加害様相
担当機関 山形県園芸試験場
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 山形県のおうとうで、新害虫コアオメクラガメの発生と加害が確認された。本種の幼虫は、5月上旬~下旬におうとうの展開中の葉と幼果を吸汁加害し、1日1頭当たり100個程度の吸汁痕を形成する。1新梢先端の葉の加害には2日程度を要する。
背景・ねらい 山形県の現地おうとう圃場において、原因不明の葉のせん孔症状が認められ、
調査の結果、過去に報告のないコアオメクラガメによる被害であることが判明した。
そこで本種の加害様相を明らかにするため調査を行った。
成果の内容・特徴
  1. 山形県のおうとう圃場において、新害虫コアオメクラガメLygocoris
    (Apolygus) Iucorum (Meyer-Dur)の発生と加害が確認された。
  2. コアオメクラガメの幼虫は、体長1~4mm、体色は黄緑色で、一見アブラムシに
    似るが、すばやく歩行するため区別できる。成虫は、体長5mm前後、
    体色は黄緑色でよく飛翔する。ヨモギなどのキク科雑草に多い。
  3. おうとうへの加害時期は、5月上旬~下旬で、幼虫が展開しつつある葉や幼果を
    吸汁加害する。葉の吸汁痕は最初淡褐色小斑点であるが、
    展葉するにつれて破れたような不整形の穴になる。幼果の吸汁痕は断面に深さ1~2mm
    の痕が残る。
    (図1)
  4. 幼虫の加害能力は高く、1日1頭当たり100個程度の吸汁痕を形成する。
    1つの新梢先端の葉の加害は2日程度で終了し、また別の新梢に移動加害する。
    (表1、
    表2)
成果の活用面・留意点
  1. 従来不明であった葉のせん孔症状の原因の一つが、コアオメクラガメの加害による
    ことが判明し、今後の防除技術の確立の参考になる。
  2. 本種は、かつてコミドリメクラガメと呼ばれていた種類で、
    ウリ科作物やナス、キクなどの害虫としても知られている。
図表1 230686-1.gif
図表2 230686-2.gif
図表3 230686-3.gif
カテゴリ 病害虫 おうとう 害虫 きく 雑草 なす 防除 よもぎ

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