タイトル |
露地メロンのトンネル早熟栽培における不織布を利用した換気作業の省力化 |
担当機関 |
青森県農業試験場 |
研究期間 |
1994~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
露地メロンのトンネル早熟栽培において、トンネル被覆資材として農ビとその内側片裾に不織布を重ねて使用すると、換気作業の省力化が可能であり、収量、品質も慣行栽培と同程度である。
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背景・ねらい |
露地メロンの慣行トンネル早熟栽培では、トンネルの裾を上下させて開閉(換気・密閉) することで温度管理を行っている。しかし、この開閉作業は朝夕毎日の作業でかつ 安定生産を図る上で不可欠な作業であるために、生産者の肉体的・精神的負担となって いる。そこで、生産者を朝夕毎日の開閉作業から解放することを目的として本試験を 行った。
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成果の内容・特徴 |
- 農ビ+不織布トンネルの設置方法(図1)
- 被覆資材:0.05mm農ビ+長繊維不織布
- 設置方法:(1)幅80cmの長繊維不織布をつる先側のトンネル肩部から地際部にかけて
はり、(2)その上から慣行どおりに農ビフィルムを全面にかけて固定する。
- 温度管理(図1)
- 密閉期
- 定植から活着まではトンネルを密閉する。期間は慣行トンネル早熟栽培に準ずる。
- 不織布換気期
- 慣行トンネル早熟栽培の開閉期に相当する期間は、トンネルのつる先側の農ビのみを
上げ、不織布を通して換気する。
- 夜間は不織布により保温されるため、農ビを下げる必要はない。
- 農ビの開閉は初め30cmとし、気温が上昇する後半は50cmとする。
- 開放期
- 慣行トンネル早熟栽培の開放期に相当する期間は、不織布も開放する。
- 以後は慣行トンネル早熟栽培に準ずる。
- 温度特性(表1,2)
- 密閉期:慣行トンネルとほぼ同程度であるが、最高気温が高い。
- 不織布換気期:慣行トンネルよりもやや保温性が劣るが、最高気温が低い。
- 開放期:慣行トンネルとほぼ同程度であるが、最高気温が低い。
- 着果特性と品質等(表3)
- 開花日はやや遅れるが、雌花着生率、着果率は慣行のトンネル早熟栽培と
同程度である。
- 果実肥大、糖度(Brix)等の品質は、慣行のトンネル早熟栽培と同程度である。
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成果の活用面・留意点 |
- 不織布換気期以降であっても異常低温時には密閉して保温につとめる。
- 試供した長繊維不織布の商品名はパスライトである。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
温度管理
栽培技術
省力化
メロン
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