タイトル |
桑の食材化とその利用 |
担当機関 |
山形県蚕糸総合研究センター |
研究期間 |
1993~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
桑葉は一度茹でることで食味が向上し、調理品としての評価が高く、加工品は、茹でた桑葉の乾燥粉末を利用した麺類、搾汁を利用した豆腐、及び菓子への利用ができ、また、冬期生産の桑葉は葉が小型化するため菓子等のトッピングで好評であり、食材として利用できる。
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背景・ねらい |
蚕の飼料としての認識の強い桑葉を、これまでに類を見ない新しい食材として 位置付けるための可能性を探る。
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成果の内容・特徴 |
- 桑葉は、熱湯で30秒間茹でることで特有の青臭さ、舌触りが改善され、煮物、炒め物、
和え物等を調理することができ、また、揚げ物は調理品として評価が高く、新たな 食材として位置付けることができた。また、桑葉を利用した料理の クッキングカードを作成した。
- 桑葉粉末を利用した生そばは、3~5%含有の場合、乾麺(冷麦)では2%の場合、色合いが
好評であり、食味も青臭さは無く良好である。
- 茹でた桑葉の搾汁を利用したもめん豆腐は緑色の色むらが無く、食味も良好である。
- 和菓子は、桑葉粉末、桑葉汁いずれも利用が可能であり、緑色を生かした製品が
製造できる。
- 桑葉の冬期生産は可能であり、15cm長の挿穂を
オガクズ等の挿し床に挿し木すると約40日で収穫できる。また、得られた新芽は、 葉が小さいため、茹でて和菓子等のトッピングに利用した場合、葉の姿を生かした 製品が製造でき、付加価値が高まるものと評価された。
表1 桑葉調理品の評価 表2 桑葉加工利用品の評価
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成果の活用面・留意点 |
- 試食会の模様は新聞やテレビ等、マスコミで紹介され、広く好評を得ることができ、
その結果、平成6年から、県内の一部養蚕農家が桑の新芽をパックに詰めて食材として 出荷し、好評な売れ行きを見せている。
- 冬期生産では、発芽を促すため、施設内気温の確保に留意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
カイコ
加工
乾燥
桑
挿し木
出荷調整
そば
良食味
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