タイトル |
ナガイモの新いも切除によるむかご増殖法 |
担当機関 |
青森県畑作園芸試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
8月下旬に、生育中のナガイモの新いもを切除して、地下部への養分転流を阻止することにより、むかごの着生は個数、重量とも増加する。切除後に再生したいもも翌年の種いもとして利用可能である。
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背景・ねらい |
ナガイモの種いもは、切いもよりもむかごから養成した子いもが望ましいが、むかごの着生量は気象による変動が大きく、低温年には極めて少ない。土壌病害等により地下部への養分転流が妨げられた場合に、むかごの着生量が増加することが知られているので、新いもを人為的に切除することにより、むかごを増殖する方法を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 新いも重が200~500gになる8月下旬に、株元を片側から20cm位掘り下げ、新いもの首部を切除する。掘り下げた空隙は埋め戻さず、切り込みを入れた板でふたをする。切除した新いもは埋めたままにし、秋の収穫時に掘り出す(図1)。
- 10月中下旬、むかごが十分充実してから採取する。新いもの切除を行うことにより、個数、重量とも増加する(表1、2)。
- 新いもの切除後、空隙を取り囲むように複数のいもが再び生じる(図2、表3)。切除いもを翌年種いもに用いた場合は、通常の種いもに比べて生育が劣るが、再生いもでは遜色なく生育する(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
ウイルスフリー株や優良系統の増殖過程で、いもよりむかごを大量に得たい場合には有効な方法である。地下部の空隙は、再生いもの生育を妨げる効果があるので、大きめに作る。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
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