タイトル |
メロンのセル成型苗の特性とトンネル早熟栽培への適応性 |
担当機関 |
秋田県農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
メロンのセル成型苗は、セルサイズが小さいほど育苗中の生育停滞、徒長、生育量の減少などの特徴が強まる。トンネル早熟栽培では生育、収穫時期、果実品質から、育苗土への被覆肥料混用、根鉢形成期の定植、主枝1本仕立て、12~14節着果、24~26節摘心が適する。
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背景・ねらい |
メロン栽培において、育苗の省力化を目的にセル成型苗(以下セル苗)の利用が模索されているが、慣行苗を利用した栽培と比較して未確立な部分が多い。そこで、セル苗の特徴を明らかにするとともに、県内の主要作型であるトンネル早熟栽培への適応性と栽培法について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- メロンのセル苗は、サイズが小さいほど①早期から生育停滞、②徒長する傾向が強く、定植時の生育量が小さい(表1)。その原因は、①では土量、②では栽植密度が関与する(表2)。定植時期はセルサイズに関わらず、根鉢形成期直後の定植が生育、果実品質が安定する(データ略)。
- 被覆肥料を育苗土へ混用すると、育苗中の生育停滞が小さく、定植時の生育量が大きくなり(表5)、定植後の初期生育が安定し、収穫期が早まる(データ略)。
- セル苗は、子づる2本仕立てでは収穫期が慣行苗より7日ほど遅れるが、主枝1本仕立てではほぼ同時期となる(表3)。その場合、着果節位を12~14節、摘心節位を24~26節とすることで、果実品質が安定する(表3、4)。
- セル苗を用いた栽培での基肥量は、多いと果実品質が低下し、少ないと初期生育が遅れるため、標準施肥量(窒素7kg/10a)が適当である(データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- セル苗は、水分不足による生育の低下、灌水ムラによる生育の不揃いが起こりやすいので、灌水方法に注意する。
- セル苗は根鉢が小さく、植え傷みをおこしやすいので、定植畑の砕土、水分条件に十分注意する。
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図表1 |
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カテゴリ |
肥料
育苗
栽培技術
省力化
施肥
メロン
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