良食味、早生エダマメ新系統「園枝5号」

タイトル 良食味、早生エダマメ新系統「園枝5号」
担当機関 青森県畑作園芸試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 青森県内のエダマメ在来種「毛豆」に放射線を照射し、食味が優れ、収穫期が8月中下旬に早生化した「園枝5号」を育成した。毛じが少なく大粒であるなど優れた形質が多く、特産品として産地形成が見込まれる。
背景・ねらい 青森県内では、甘味、風味に富んだ良食味のエダマメ在来種「毛豆」が、広く自家用中心に栽培されてきた。しかし、収穫期が9月下旬の晩生であり、経済品種としての産地化は困難であることから、放射線照射により、「毛豆」より良食味の早生品種の育成を目標に、選抜、固定を進めてきた。
成果の内容・特徴
  1. 平成元年、農業生物資源研究所放射線育種場に依頼し、在来品種「毛豆」にγ線を照射、青森県畑作園芸試験場で変異固体を選抜、固定し、平成5年、M5世代に「園枝5号」の系統名を付した。平成6年より生産力検定試験に供し、優良系統と認められた。現在M7世代である。
  2. 主茎長は「毛豆」より短く「青森みどり」よりも長い。分枝数は「毛豆」より少なく、「青森みどり」よりも多い(表1)。
  3. 胚軸及び花色は紫、小葉は円葉、毛じは褐色で少ない。若莢は濃緑色で長く幅は中である。
  4. 種皮色は緑、臍色は黒、粒大は大、粒形は偏楕円体である。
  5. 伸長型は有限で熟莢色は暗褐色、株当たり莢数は「青森みどり」より多く、3粒以上莢率が「毛豆」より高い。倒伏抵抗性は強、裂莢性は難である(表2)。
  6. 播種期は、露地で5月上旬、開花期は「青森みどり」並で、「毛豆」より10日程早い7月上中旬、収穫期は極早生種の「青森みどり」より10日程遅く、晩生種の「毛豆」より20日程早い8月中下旬の早生種である。収量は「青森みどり」より多い。
  7. 成熟期は「青森みどり」より1週間程遅い。
  8. わい化病抵抗性は「毛豆」よりやや弱い。
  9. 食味は甘味が「毛豆」より優れ、風味が「毛豆」並である。
成果の活用面・留意点
  1. 適地は北東北全域である。
  2. わい化病抵抗性を有しないので、アブラムシの防除につとめる。
図表1 230844-1.gif
図表2 230844-2.gif
カテゴリ 病害虫 育種 えだまめ 抵抗性 播種 品種 防除 良食味 わい化

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