タイトル |
良食味、早生エダマメ新系統「園枝14号」 |
担当機関 |
青森県畑作園芸試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
青森県内のエダマメ在来種「毛豆」に放射線を照射し、食味が優れ、収穫期が8月中下旬に早生化した「園枝14号」育成した。百粒重が50gを越える極大粒であるなど優れた形質が多く、特産品として産地形成が見込まれる。
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背景・ねらい |
青森県では、甘味、風味に富んだ良食味のエダマメ在来種「毛豆」が広く自家用中心に栽培されてきた。しかし、収穫期が9月下旬の晩生であり、経済品種としての産地化は困難であることから、放射線照射により、「毛豆」より良食味の早生品種の育成を目標に、選抜、固定を進めてきた。
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成果の内容・特徴 |
- 平成元年、農業生物資源研究所放射線育種場に依頼し、在来品種「毛豆」にγ線を照射、青森県畑作園芸試験場で変異固体を選抜、固定し、平成5年、M5世代に「園枝14号」の系統名を付した。平成6年より生産力検定試験に供し、優良系統と認められた。現在M7世代である。
- 主茎長は「毛豆」より短く「青森みどり」よりも長い。分枝数は「毛豆」より少なく、「青森みどり」よりも多い(表1)。
- 胚軸及び花色は紫、小葉は円葉、毛じは褐色で多い。若莢は濃緑色で長く幅が広い。
- 種皮色は緑、臍色は黒、粒大は百粒重が50gを越える極大、粒形は偏楕円体である。
- 伸長型は有限で熟莢色は暗褐色、株当たり莢数は少ないが不稔莢がほとんど無く、3粒莢率が「毛豆」より高い。倒伏抵抗性は強、裂莢性は難である(表2)。
- 播種期は、露地で5月上旬、開花期は「青森みどり」並で、「毛豆」より10日程早い7月上中旬、収穫期は極早生種の「青森みどり」より10日程遅く、晩生種の「毛豆」より20日程早い8月中下旬の早生種である。収量は「青森みどり」より多い。
- 成熟期は「青森みどり」より2週間ほど遅く「毛豆」並の、10月中旬である。
- わい化病抵抗性は「毛豆」よりやや弱い。
- 食味は甘味、風味共に「毛豆」より優れている。
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成果の活用面・留意点 |
- 適地は北東北全域である。
- わい化病抵抗性を有しないので、アブラムシの防除につとめる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
育種
えだまめ
抵抗性
播種
品種
防除
良食味
わい化
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