タイトル |
除草剤ビアラホス剤の初冬期散布による翌春の桑園雑草および桑胴枯病の同時防除 |
担当機関 |
山形県蚕糸総合研究センター |
研究期間 |
1995~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
除草剤ビアラホス剤に土壌処理型除草剤であるトリフルラリン剤を混合し、初冬期に桑樹を対象として散布することで、ビアラホス単剤よりも、翌春の桑園雑草の抑制期間は延長し、さらに、桑胴枯病に対しても高い防除効果が得られることから同時防除が可能である。
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背景・ねらい |
安定的で計画的な養蚕経営を行うには、雑草の薬剤防除は必須であるが、現在、積雪寒冷地においては、効果的な春の薬剤散布の適期時期は判断しにくい。また、養蚕農家の規模拡大に伴い、桑園管理作業の省力化が望まれてきている。一方、除草剤であるビアラホス剤は、桑胴枯病に高い防除効果を示すことが実証されている。そこで、除草剤の効果的な活用を図る観点から、ビアラホス剤の初冬期散布による、翌春の桑園雑草と桑胴枯病を対象とした同時防除の可能性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- ビアラホス剤に土壌処理型の除草剤であるトリフルラリン剤を混合して、初冬期に散布すると、翌春の雑草制御期間は、ビアラホス剤単剤の初冬期または春散布区が、5月下旬までであるのに対し、混合区は、6月中旬まで延長する(表1)。
- 桑胴枯病に対する防除効果は、ビアラホス単剤で効果は高く、トリフルラリン剤を混用しても、防除効果の低下は見られず、多雪地においても十分対応可能である(表2)。
- 散布濃度はビアラホス剤400倍にトリフルラリン剤400倍を混用するのが適当であり、また、この場合、桑に対する薬害は見られない(表2)。
- 散布量は、株当り300mlを枝条が十分濡れる程度散布することにより、落下薬液で除草効果を発揮するため、土壌面を対象とした散布は必要でない(表1)。
- ビアラホス剤にトリフルラリン剤を混用して、初冬期に散布することにより、翌春の桑園雑草と胴枯病の同時防除が可能である。
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成果の活用面・留意点 |
- 積雪寒冷地において、桑園管理作業の省力化が図られる。
- 散布薬剤は、除草剤であることから、時期は落葉後に散布する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
カイコ
規模拡大
桑
経営管理
雑草
省力化
除草
除草剤
土壌処理
防除
薬剤
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