通信システム・結露計付き気象ロボットの開発

タイトル 通信システム・結露計付き気象ロボットの開発
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1995~1998
研究担当者
発行年度 1995
要約 葉いもちの発生予測プログラムBLASTLに必要な気象要因を観測する結露計付き気象ロボットと通信システムを開発した。開発した気象ロボットを遠隔ほ場に設置し、その地点の気象要因を測定し、無線電話回線を利用して遠隔収集することにより、その地域における高精度な葉いもち発生予測を行うことが可能である。
背景・ねらい いもち病の発生様相は地域や地形などによって異なる。それには、主として、気象条件の相違が大きく影響する。福島県内におけるアメダスの設置地点は29ケ所で、地域の詳細な気象や圃場レベルの微気象を必ずしも代表していない。葉いもち発生予測プログラムBLASTLに必要な気象条件を測定・記録するための機器類を開発し、無人の観測地点から、遠隔操作で、気象データを収集する通信システムを開発する必要がある。
成果の内容・特徴
  1. BLASTLに必要な気温、風速、照度及び結露データを測定することのできる気象ロボットを試作した(図1)。
  2. 得られた温度データをアメダス・データと比較したところ、平均0.4℃高かったが、同じ推移を示した。風速は、アメダス・データと一致しなかったが、センサーの高度差に起因していたことが判明した。照度データからは、アメダス・データほどの明瞭な日照有無の判定は難しかった。結露は、電子式結露計のデータと一致した。
  3. 得られた気象データを、携帯電話による公衆回線を介して、当研究室内設置コンピューターで収集したところ、信頼性のおけるデータが得られた。
  4. 通信システム・結露計付き気象ロボットより得られた気象データのうち気温、風速、結露のデータを用いてBLASTLによる葉いもち発生予測シミュレーションを再演算したところ、これまでのアメダス・データに基づくBLASTLの予測に近いシミュレーション結果が得られた(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. AMeDASがない地点での、葉いもち発生予測を行うことで、的確な防除を行うことが可能となる。
  2. 現在はアナログ回線なのでデータ転送速度が1200pbsとなり、送信に時間がかかりすぎるため、大量のデータの送付は難しい。
図表1 230909-1.gif
図表2 230909-2.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 遠隔操作 防除 ロボット

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