ケイ酸含有率の高い葉身における光合成能力の向上

タイトル ケイ酸含有率の高い葉身における光合成能力の向上
担当機関 山形県立農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 ケイ酸含有率の高い葉身では、葉身における単位葉面積の乾物重・窒素含有量および気孔の開放程度が高くなり、登熟期間中の見かけの光合成速度の向上が認められた。
背景・ねらい 近年の気象変動の下で、収量・食味の変動が大きいことが指摘されている。
その要因の一つとして、土づくり肥料施用量の激減したことによる土壌環境の悪化と
水稲によるケイ酸吸収量の減少があると考えられる。
そこで、収量・食味に及ぼすケイ酸の影響について、
特に、葉身の光合成能力の点から解析して、
水稲に対するケイ酸の必要性について再確認して、土づくりへの喚起を図る。
成果の内容・特徴
  1. ケイ酸による光合成能力向上の要因(表1)
    ケイ酸含有率の高い葉身における見かけの光合成速度向上の要因としては、次の
    2点が考えられる。
    (1)ケイ酸含有率の高い葉身では、
    単位葉面積当たりの乾物重・窒素含有量が高いことと、
    (2)根の溢液速度が高く、葉身中の水分量が多く、
    気孔の開放程度が高いことによって、見かけの光合成速度が向上すると考えられる。
  2. 葉身のケイ酸含有率向上による見かけの光合成速度向上の実態
    1. 気温が高く、相対湿度の低下する夏の晴天時の午後の場合、ケイ酸含有率の高い葉身
      における見かけの光合成速度の低下程度は少ない傾向を示す。
      (図1)
    2. 光量子量が減少した場合、
      ケイ酸含有率の高い葉身における見かけの光合成速度の低下程度は少ない傾向を示す。
      (図2)
成果の活用面・留意点
  1. 葉身の光合成能力向上に対する「ケイ酸」の必要性について、現場への普及を図り、
    土づくりを喚起する資料として活用する。
  2. ケイ酸資材の施用は、土壌診断に基づいて行う。
図表1 230935-1.gif
図表2 230935-2.gif
図表3 230935-3.gif
カテゴリ 土づくり 肥料 土壌環境 土壌診断 良食味

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