タイトル |
春化処理によるナバナ「はるの輝」の早春どり作型 |
担当機関 |
岩手県農業研究センター園芸畑作部南部園芸研究室(旧岩手県園試 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
高品質ナバナ「はるの輝」は、子葉展開時の苗を5度、60日間春化処理することにより、緩行栽培に比べて、収穫期が大幅に早まり、価格的に有利な2~3月の早春どり作型が可能となる。
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背景・ねらい |
高品質ナバナ「はるの輝」は晩生種のため、 通常の施設栽培では収穫始めが3月末から4月と遅く、価格的にも安い時期であり、 また、後作物の導入を困難にしているなどの理由から、 収穫期の前進化技術の開発が強く望まれている。 そこで、幼苗期の春化処理による収穫期の前進作型について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 春化処理法
- 200穴のセルトレイには種し、子葉展開時に低温処理を行う
(表1)。
- 低温処理の温度は5度で、処理時間は9週間とする。
なお、低温処理中は1日15時間照明(2.000ルックス以上)とする (表2)。
- 早春どり作型
- 10月上旬定植では、1月中旬から一定量の収穫が始まり、3月末までの収量は、
10a当たり1.500kg水準である(表3)。
- 2~3月の収穫期の平均1本重は25g前後で、品質は良好である
(表3)。
- 春化処理をしない場合の収穫始めは、3月下旬である
(表3)。
活用面:
- 早春どり作型を導入することにより、高品質ナバナ「はるの輝」の
長期継続出荷が可能となり、ナバナ「はるの輝」の産地拡大が図られる。
- 作期的に夏秋野菜との組合わせが容易となり、施設の周年利用が可能となる。
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成果の活用面・留意点 |
活用面:
- 早春どり作型を導入することにより、高品質ナバナ「はるの輝」の
長期継続出荷が可能となり、ナバナ「はるの輝」の産地拡大が図られる。
- 作期的に夏秋野菜との組合わせが容易となり、施設の周年利用が可能となる。
留意点:
- 定植時期が遅れるとほど収量が低下するので、
遅植とならないように注意する。
- 10月上旬以前の定植であれば年内からの収穫も可能であるが、
低温期の無加温栽培では連続収穫が出来ないため、実質的な収穫は1月中旬以降となる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
栽培技術
施設栽培
出荷調整
なばな
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