タイトル |
超多回育大規模養蚕農家の個人掃立による1〜3齢稚蚕人工飼料育作業体系 |
担当機関 |
山形県蚕糸総合研究センター |
研究期間 |
1996~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
効率的な大規模養蚕農家の個人掃立による1~3齢稚蚕人工飼料育作業体系を確立することにより、年間8~9回超多回の育大規模養蚕が可能となった。
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背景・ねらい |
現在、超多回育大規模養蚕農家を育成するための 先進国型養蚕技術の早期確立が望まれている。しかし、 本県で超多回育を実施するためには、現行の稚蚕共同飼育所では対応できないため、 人工飼料を利用した個人掃立が前提となる。そこで、超多回育に対応できる 効率的な大規模養蚕農家の1~3齢稚蚕人工飼料育作業体系の確立を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 掃立作業は催青容器の種類にかかわらず2人で可能である。
(表1) - 自走式小型給餌機(L型)を利用することにより給餌作業時間は、
1齢で箱当たり2.7分、2齢で3.5分、3齢で6.0分であった。 (表2) - 拡座は予め蚕座に拡座面積の線を引いておくことにより、作業時間の短縮が図られた。
(表3) - 分箔は掃立時から蚕箔の横半分に防乾紙を重ねて敷いておくことにより、
分割の手間が省力化され、別蚕箔への移し換えも容易となり、 箱当たりの作業時間は6.5分であった。 (表4) - 作業内容は全てを2名の組作業にすることによりスムーズに推移した。
- 個人掃立による1~3齢稚蚕人工飼料育技術体系の確立により、
壮蚕飼育との労働競合が回避され年8~9回の超多回育が可能になった。 また、その2人作業体系を体系表として整理した。(省略)
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成果の活用面・留意点 |
- 農家における個人掃立による1~3齢稚蚕人工飼料育は2人で可能であるが、
3齢3日目に労働のピークがあるため、壮蚕飼育の5齢盛食期 および上蔟時期に重ならないように飼育計画を立てる必要がある。
- 午前、午後ともに、着衣の交換、手足の消毒を十分行い、
人工飼料にかかわる作業を終了してから、壮蚕飼育、上蔟作業に従事し、 作柄安定に配慮する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
カイコ
省力化
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