熔燐覆土による育苗箱全量施肥

タイトル 熔燐覆土による育苗箱全量施肥
担当機関 山形県立農業試験場
研究期間 1997~1999
研究担当者
発行年度 1997
要約 シグモイドタイプの肥効調節型肥料(被覆NK肥料)を育苗土に混和、あるいは層状施肥し、熔燐を覆土として用いることにより、三要素の育苗箱全量施肥が可能になる。
背景・ねらい 本田での省力をはかり、施肥効率を高める施肥法の一つとして、
苗箱に本田で必要な施肥量を全量施用する育苗箱内全量施肥法がある。
しかし、用いられる肥効調節型肥料にはリン酸成分がなく、
本田に施用しているのが現状である。
そこで、熔燐覆土を組み合わせることにより、同施肥法でのリン酸供給を試みた。
成果の内容・特徴
  1. 肥効調節型肥料の苗箱施肥(以下箱施肥)と熔燐覆土を組み合わせた苗は、
    やや草丈が長くなるものの、障害は見られず、ほぼ慣行並である。
    また苗のリン酸濃度、珪酸濃度が高まる。
    箱施肥に熔燐覆土した場合の苗箱の重さは慣行に比べて1割程度軽い。
  2. 本田において、熔燐覆土区は箱施肥区とほぼ同じような生育経過を示し、
    成熟期の生育と収量は変わらない。
  3. 本田での熔燐覆土区の水稲(茎葉)のリン酸濃度は、6月上旬が慣行区より高く、
    その後は慣行区並~やや低い。しかし、箱施肥区より高い。
表1 苗の生育
表2 熔燐施肥と育苗箱の重さ
表3 本田での生育
表4 稲体のリン酸濃度
成果の活用面・留意点
  1. 熔燐は砂状のものを使用する。
  2. 育苗時、熔燐は覆土以外には使用しない。
  3. 肥効調節型肥料の箱施肥にあたっては、保水材を使用する。
    また、層状施用時には、肥料を層状施用後には種する。
図表1 231077-1.gif
図表2 231077-2.gif
図表3 231077-3.gif
図表4 231077-4.gif
カテゴリ 肥料 育苗 施肥

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