水田雑草「タウコギ」の防除に有効な除草剤

タイトル 水田雑草「タウコギ」の防除に有効な除草剤
担当機関 青森県農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 タウコギには、一発処理剤の除草剤成分ではピラゾスルフロンエチル、ピリブチカルブの効果が高い。また、MCPBを含有する中期剤も効果が高い。なお、一発処理剤や初・中期剤の体系処理後に残存したタウコギにはベンタゾンが有効である。
背景・ねらい タウコギは養分や光競合によって稲を減収させるだけでなく、
木化した茎が収穫時にコンバインに絡み付くなど、
収穫作業時の障害も大きな問題となっている。
近年、一発処理剤の普及に伴い、水田でタウコギが増えてきた。
原因としては、タウコギに対して除草剤の効果が甘いことが考えられる。
そのため、各除草剤のタウコギに対する効果の判定は急務であり、
タウコギ多発圃場ではタウコギに効果的な剤の選定が必要と考えられる。
そこで、タウコギの防除を目的とした除草体系を策定するために、
一発処理剤、中期剤、後期剤に含まれる
タウコギに有効な除草剤成分を明らかにした。
成果の内容・特徴
  1. タウコギの発生消長はノビエとよく似ており、発生始期はノビエより1日程度早い。
    発生場所は水田内だけではなく、畦畔の水際部にも生育する。
    (表1)
  2. タウコギに対する一発処理剤の除草剤の効果は、
    成分や処理時期によって大きく異なる。(表2)
    ピラゾスルフロンエチルはタウコギの出芽直前~第1本葉期まで、
    ピリブチカルブは出芽直前~子葉期までの処理で効果が高い。
    そのため、これらの成分を含有する一発処理剤がタウコギに対して有効である。
    処理適期は、ピラゾスルフロンエチル含有剤では+5日~+17日(ノビエ2.5葉期)程度、
    ピリブチカルブ含有剤では+5日~+11日(ノビエ1.5葉期)程度と考えられ、
    いずれも一般草種対象の処理時期とほぼ同じである。
  3. MCPBを含有する中期剤もタウコギに効果が高い。
    (表3)
  4. 一発処理剤や初・中期剤の体系処理後に残草したタウコギの防除には
    ベンタゾン剤の処理が効果的である。
    なお、畦畔の側面に生育するタウコギ防除には、
    ベンタゾン液剤の茎葉処理が効果的である。
    (表3)
    処理適期は、粒剤では移植後38日、タウコギの葉齢で第4本葉期、
    草丈は約10cmまでである。
    液剤は移植後45日、タウコギの葉齢で第5本葉期、草丈は約15cmまでである。
成果の活用面・留意点 タウコギ防除のための除草剤の選定に活用。
除草剤の使用上の注意事項を厳守する。
図表1 231083-1.gif
図表2 231083-2.gif
図表3 231083-3.gif
カテゴリ 病害虫 雑草 除草 除草剤 水田 防除

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