イネいもち病多発地域と少発地域の気象特性

タイトル イネいもち病多発地域と少発地域の気象特性
担当機関 岩手県農業研究センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 イネいもち病多発地域と少発地域では風速に有意な差が認められ、少発地域では常時風が強く水滴保持時間が短いことが発生抑制要因になっている。侵入環境による発生予測手法(吉野モデル)は、両地域の発生量評価に有効である。
背景・ねらい 環境保全型農業への関心が高まっているとともに、
消費者ニーズに対応した有機農産物等の栽培技術の確立が求められている。
しかし、画一的な減農薬、無農薬栽培は安定生産を阻害する恐れがある。
そこで、いもち病発生地域区分で、
多発地域及び少発地域と分類された同一郡内の2つの地域を事例に、
発生程度に影響する気象特性を明らかにするとともに、
これらの地域におけるいもち病の発生量の評価方法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. いもち病少発地域(玉山村)と、多発地域(雫石町)には
    降水量、風速に有意な差が認められ、
    特に、少発地域では常に風が強く、水滴保持時間が短い
    (図1)。
  2. 多発地域では、一般にいもち病菌の感染に好適といわれる
    水滴保持時間10時間以上の日の割合が40%~50%以上であるのに対して、
    少発地域では風の影響で中断されることが多く、多発地域の約40%である。
    (図2、図3)。
  3. 吉野(1979)のモデル(水滴保持時間はろ紙重量式結露計のデータを使用)は、
    両地域の葉いもち発生量の比較に有効で、
    気象要因がいもち病発生程度の違いの主要因となっている場合の
    発生量評価に活用できる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲の有機栽培、減農薬栽培技術の組立に活用できる。
  2. いもち病発生に影響する気象因子ついては、
    地域によって異なると考えられるので注意する。
図表1 231090-1.gif
図表2 231090-2.gif
図表3 231090-3.gif
カテゴリ 有機栽培 病害虫 有機農産物 いもち病 栽培技術 水稲 農薬

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