タイトル |
リンゴ園の早期成園化のためのポット養成苗利用による大苗移植栽培法 |
担当機関 |
岩手県農業研究センター |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
リンゴ園の早期成園化手法として、ポット養成の2~3年育苗を定植することにより、定植当年から結実が見られ、単年度収支が償われる年限の短縮化が図られる。
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背景・ねらい |
これまでのわい化栽培では、植栽後単年度収支の採算が合うまで5~6年と長く、 特に大規模りんご園において、新・改植が進まない要因となっている。 そこで、単年度収支が償われる年限の短縮を目的とした、 早期成園化技術の開発が必要となっている。
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成果の内容・特徴 |
- ポット養成苗(2~3年)の利用により、植え傷み軽減、花芽着生の増加、
結実年限の短縮化が図られる(表2)。 また、早期多収となり、単年度収支が2年程度早く増益に転じることができる (図1~2)。
- 苗育成に使用するポットの大きさは、掘り上げ、運搬時の利便性を考慮に入れ、
底面直径30~40cm、高さ30cm、容量10リットル程度とし、 ポットに培土を入れる際は台木長(地上部20cm以上)を確保する。
- ポットに用いる資材は、耐久性、加工性に優れ、水分保持力の高い資材を用いる。
本試験に供試した資材は、べた掛け保温資材(商品名:ワリフ、1900mm×100m) を加工し、ポットを自作した。本資材1巻で750枚前後のポットが作製可能である。
- ポットで使用する培土は、果樹園以外の土壌を使用するのが望ましく、
堆肥や土壌改良資材を混合して用いる。 なお、土壌と堆肥は容積比3:1の割合で混合し、 りん酸や石灰等の土壌改良資材は、土壌診断を実施して投入量を決定する。
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成果の活用面・留意点 |
- 台木はM系、JM系のわい性台木を使用するが、補助根は切除して苗木養成、定植する。
なお、わい性台木の発根不足により補助根を切除できない場合は、 ポット苗作製時にポット底面に穴を空け補助根を露出して苗木養成し、 定植時に補助根を切除してから植栽する。
- ポット苗木養成時にフェザーの発生を促すため、
苗木の切り返し長は慣行よりやや低め(地上部60~70cm)とする。
- フェザー発生促進のため、新梢伸長時に植物調節剤ベンジルアミノプリン(商品名:
ビーエー液剤)の処理も効果的である。
- 苗木運搬時は、フェザーの折損がないように注意する。
- ワリフ製ポット養成苗は、ポットを外さず定植する。
その際、ポット自体からの水分の蒸散を防止するため、 地上部の余分な部分を切除するか地上に埋設する。
- 定植後の栽培管理は慣行と同様で良いが、花芽着生を図るため、誘引等を徹底する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
育苗
馬
改植
加工
栽培技術
早期成園化
台木
土壌改良
土壌診断
りんご
わい化
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