促成栽培におけるオウトウの光合成能の向上

タイトル 促成栽培におけるオウトウの光合成能の向上
担当機関 山形県農業研究研修センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 促成栽培におけるオウトウの光合成能力は、果実肥大の急激な果実肥大第III期の時期が最も高く、光飽和点の光強度は400μmol/平方メートル/s前後である。補光により光合成の促進を図る場合は、樹上部からの照射が効率的であり、炭酸ガス施用により光合成の促進を図る場合は800ppmの濃度が適当である。
背景・ねらい オウトウの促進栽培及び抑制栽培では、
育成期の日照不足等による果実品質の低下及び樹体の生育不良が懸念される。
そこで、効率的な補光及び炭酸ガス処理技術を確立し、光合成能の向上を図るため、
促成栽培におけるオウトウの光合成特性を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 光合成能力は果実肥大第III期頃が最も高く、展葉直後や落葉前の時期で低いが、
    光飽和点は生育ステージに関わらず400μmol/平方メートル/s前後である
    (図1)。
  2. 光合成能力の日変化は、日の出前後及び日没前後に低下する
    (図2)。
  3. 葉の裏面から光を照射すると、葉の表面から光を照射した場合より
    光合成速度が著しく低下するため、補光により光合成の促進を図る場合は、
    樹上部からの補光が効率的である(図3)。
  4. 光強度に関わらず炭酸ガス濃度が800ppm頃までは光合成速度が高まり、
    800ppm以上の濃度ではほぼ横ばいとなることから、
    炭酸ガス施用により光合成の促進を図る場合の炭酸ガス濃度は800ppmが適する
    (図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は、携帯型光合成蒸散測定装置(LI-6400、光源:670nm赤色LED冷光)を用いて
    短果枝葉について調査したものであり、新梢葉の光合成能力と異なる場合がある。
  2. 補光及び炭酸ガス施用の実用化を図るためには、
    果実品質に及ぼす影響を検討する必要がある。
図表1 231130-1.gif
図表2 231130-2.gif
図表3 231130-3.gif
図表4 231130-4.gif
カテゴリ おうとう

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる