露地栽培のブドウ「スチューベン」に発生したナミハダニの被害

タイトル 露地栽培のブドウ「スチューベン」に発生したナミハダニの被害
担当機関 青森県畑作園芸試験場
研究期間 1997~2000
研究担当者
発行年度 1997
要約 露地・無袋栽培の「スチューベン」の葉上に8月上旬から10月中旬までナミハダニが発生し、収穫時には果房内に越冬雌虫が侵入し、市場評価を低下させる。
背景・ねらい 1994年に青森県津軽地方で露地・無袋栽培されている「スチューベン」で
生育中の葉上や収穫後の果房内にダニ類の寄生が発生した。
その後、年次変動はあるものの多発生する園地が見られ、
防除対策が生産現場から望まれていた。そこで寄生種とその被害状況を明らかにし、
ブドウ害虫管理のための基礎資料を作成する。
成果の内容・特徴
  1. 場内露地無袋栽培の「スチューベン」から10月に採取したハダニ類は
    インゲンに接種し、20度C、L:D=16:8で飼育し固定した結果、
    ナミハダニ(Tetranychus uriticae Koch)である。
  2. 葉上への寄生は8月上旬から10月中旬まで認められる
    (表1、表2)。
  3. 収穫期の10月には越冬雌虫は果房内に移動し、
    果房の分解調査を行うと寄生が肉眼で認められるようになる
    (表3)。
  4. 果房内では橙色の体色の越冬雌虫は果梗部や果実に集合してくるが、
    外観から寄生の有無は判定されにくく、そのまま収穫され流通あるいは貯蔵される
    (図1)。
  5. 越冬雌虫は流通あるいは消費の過程で寄生が発見され、市場評価をそこねる。
成果の活用面・留意点
  1. 果房内への移動を阻止する方法について今後検討が必要である。
  2. 葉上に発生したナミハダニに対しては
    8月上旬までにピラニカ水和剤2000倍を単用で立木に全面散布する。
    この際、果面汚染の恐れがあるので散布時期は厳守する。
  3. 果房内への越冬雌虫の移動は他品種では今のところ認められていない。
図表1 231133-1.gif
図表2 231133-2.gif
図表3 231133-3.gif
図表4 231133-4.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 害虫 品種 ぶどう 防除

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