メロンの有機無農薬栽培

タイトル メロンの有機無農薬栽培
担当機関 福島県農業試験場会津支場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 アールス系メロンの無農薬有機栽培では、カボチャ台の茎葉の活用、整枝法の改善、落葉堆肥の溝施用、天敵保護のための野草帯形成等により、連作3年目から高品質・多収となり、アブラムシ被害もなくなる。
背景・ねらい 野菜の有機栽培は、生産者・消費者とも期待が大きいが、メロンではアブラムシ、
つる枯れ病などの病害虫のため、無農薬栽培は非常に困難である。
本試験では、4月播種のアールス系メロンを用い、
落葉堆肥の連年大量溝施用による土壌改良、
カボチャ台疎植多本仕立共生栽培による土壌病害回避と草勢強化、
コモギ、カキドオシ等による天敵維持、連作による生態系安定、
土塗り法によるつる枯れ病治療等により、無農薬有機栽培を目指す。
成果の内容・特徴
  1. 対照区は化学肥料のみの施肥、必要に応じて農薬を使用、自根2本仕立てとする。
    生態区は落葉堆肥のみ施肥、無農薬、
    カボチャ台疎植多本仕立共生栽培、コモギ中心の野草帯を併設し、
    メロン連作区と、トマトと一年おきに交互に作付けする輪作区を設けた。
  2. 生態区(連作)は初年度は極めて低収、低糖度であるが、2年目、3年目と向上し、
    5年目には384kg/a、糖度15.7となり、いずれも対照区を大幅に上回る
    (図1、図2)。生態区は果実の揃いも良好で、
    ネット密度も安定するが、ネット盛り上がりはやや劣る。
  3. アブラムシは生態区(連作)3年目以降3年間、無農薬でもほとんど被害が無い。
    生態区(輪作)では、連作よりアブラムシが増加しやすい
    (表1)が、一次多発しても(4年目、メロン2作目)
    収量に大きな影響は無い(図1、図2)。
    表2 可販果数/aと平均1果重g
成果の活用面・留意点 野草帯の機作についてはさらに解明を要する。栽培開始当年はもとより、
2年目においてもアブラムシをはじめとする病害虫の発生が多く、
収量・品質とも劣るので生産者はその点を納得した上で取り組むこと。
野草帯から有害なつる草が発生しないよう注意すること。
労力は11月の落葉集めが最大で、定植準備が次ぐ。育苗本数が少なく、
定植後の管理は、除草の必要がほとんど無く、防除しても病害虫も少なく、
摘芯・摘果の必要性が少なく、全体としては省力的といえる。
図表1 231148-1.gif
図表2 231148-2.gif
図表3 231148-3.gif
カテゴリ 病害虫 肥料 有機栽培 育苗 害虫 かき かぼちゃ 栽培技術 除草 施肥 土壌改良 トマト 農薬 播種 防除 メロン 輪作

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