タイトル |
野菜栽培管理ビークルの作業特性 |
担当機関 |
岩手県農業研究センター |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
野菜栽培管理ビークルは、防除機、中耕培土機、液肥追肥機を装着して作業が行え、平坦地及び傾斜地(傾斜度10度)におけるキャベツ圃場での作業の実用性が認められた。また、防除機でオペレーターへの薬剤被曝防止用として新たに開発されたエアカーテン方式散布では、人体への被曝程度が人力散布のおよそ2/5に抑えられた。
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背景・ねらい |
現在野菜産地の多くは高齢化、労働不足により、 作付け面積の減少を強いられているところもある。 このため、管理作業の機械化や作業の快適性が求められている。 そこで生研機構と農業機械メーカーとの共同で「野菜栽培管理ビークル」 の本機と作業機を開発し、作業性及び能率について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 防除の作業性
- 標準ブームの作業能率は平坦地で112a/h、傾斜地では平坦地より5%程度低下する。
2.5mの枕地では4WS機は2WS機の1/2の時間で旋回できる (表1、図1)。
- キャベツ葉裏への付着程度は標準のブームスプレイヤが人力散布より高い
(表2)。
- 人体への被曝程度は、エアカーテン方式が最も低く、
特に胸部より上ではほとんど被曝せず防止効果が高い (表3)。
- 中耕培土の作業性
中耕培土機に施肥後を装備することで中耕同時施肥作業が行える。 条間は自由に変更できる。
- 液肥追肥の作業性
平坦地、傾斜地とも圃場条件に左右されず安定した作業が行われ、 注入深さは、上リ・下りともほぼ一定の深さに灌注できる。
- 本機はキャベツの栽培以外に、だいこん、にんじん等の根菜類、
はくさい・ほうれんそう等の葉菜類にも 本機に装備した作業機の調整により使用可能である。 なお、他の作業機を装備することで、 土壌消毒・畦立て・播種・移植・収穫・運搬等様々な作業ができる。
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成果の活用面・留意点 |
- 培土作業は定植後30日以内に行う。
(それ以後の作業では、株に傷を付ける可能性がある。)
- 防除作業について、キャベツ葉裏の付着程度は風の影響を受けやすいため、
できるだけ無風あるいは微風の時に作業を行う。
- 液肥注入作業について、傾斜度が10度前後ある圃場では上りと下りで注入間隔が
変わるため、調整を必要とする。
- 本機価格は未定である(平成9年度12月現在)。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
機械化
キャベツ
傾斜地
栽培技術
施肥
だいこん
土壌消毒
にんじん
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薬剤
野菜栽培
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