ほうれんそう土壌病害発生圃場におけるカニ殻発酵資材の使用方法と施用効果

タイトル ほうれんそう土壌病害発生圃場におけるカニ殻発酵資材の使用方法と施用効果
担当機関 岩手県農業研究センター
研究期間 1995~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 ほうれんそう土壌病害発生圃場において、土壌消毒後にカニ殻発酵資材を施用することによって、萎ちょう病および根腐病の発生が軽減された。翌年以降は土壌消毒をせず、年1回本資材を施用することで同等の傾向がみられた。
背景・ねらい ほうれんそう栽培では萎ちょう病をはじめとする土壌病害が
重要な生産阻害要因となっている。
近年、土壌病害軽減をうたった資材が多く流通しているが、
その特性および施用影響にういては公的機関での試験成績がなく、不明な点が多い。
そこで、ほうれんそう土壌病害発生圃場におけるカニ殻発酵資材の使用方法
および施用効果を検討した。
成果の内容・特徴
  1. カニ殻発酵資材
    供試したカニ殻発酵資材は、カニ殻発酵物(42%)、有機質(21%)、
    バーミキュライト(7%)で構成され、
    肥料成分に窒素2.2%、リン酸5.3%、カリ1.9%(pH9.1)を含む。
  2. 施用効果
    ホウレンソウ萎ちょう病や根腐病など土壌病害の発生が軽減された
    (第1~3図)。
    ただし、化学農薬のような効果は期待できない。
    収量については無施用区に比較して増収傾向にあった
    (第4図)。
  3. 使用方法
    1. 処理時間:夏取り作型の播種前。
    2. 前処理 :施用初年目のみ土壌消毒を実施。2年目以降の土壌消毒は不要。
    3. 処理方法:本資材30kg/aを均一に混和する。資材施用は年1回とする。
成果の活用面・留意点
  1. 流通しているカニ殻発酵資材にはこの他に数種類あり、別途検討する必要がある。
  2. 施肥は慣行とする。
  3. 単年度毎の効果の持続は、施用2~3作目までと考えられるので、
    施用時期に注意する。
  4. 一般にカニ殻資材の施用によって土壌中の放線菌数が著しく増加するとされているが、
    本資材施用による放線菌数の変動は見られず、発病軽減機作は不明である。
図表1 231167-1.gif
図表2 231167-2.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 施肥 土壌消毒 根腐病 農薬 播種 ほうれんそう

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