収量予測に基づく飼料樹「クヌギ」への天蚕の適正放飼法

タイトル 収量予測に基づく飼料樹「クヌギ」への天蚕の適正放飼法
担当機関 山形県蚕糸総合研究センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 クヌギ単幹・中刈り仕立ての各株ごとの天蚕の適正放飼数を知るため、予め各株ごとの収量を推定法により算出すると、収量の実測値は95%の精度に高められる。また、各株ごとに求めた推定収量により天蚕を放飼すると、株によって葉量の過不足はみられるものの、約80%の精度で適用できる。
背景・ねらい 天蚕の飼育にあたり、予めクヌギの各株ごとの収量を予測することが出来れば、
それに基づき適正数の放飼が可能となり、
計画的な繭生産が可能となるばかりでなく、
飼料葉の不足による蚕児の株間の移動等の飼育管理面においても省力化が図られる。
このため各株ごとの収量の推定法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. クヌギの収量を推定するため、クヌギ50本のデータを収集し
    収量と各要因との相関係数を求めると、
    単要因より複数要因の組み合わせによる相関関係が高い。
    (表1)
    各要因の組み合わせによる相関係数に大きな差がないことから、
    主幹径と第1枝幹径の2要因による重回帰分析から次の1式が得られる。
      1式  Y = -1446.6 + 38.76X1 + 8.43X2  R = 0.8081**
    ( Y:推定収量g X1:主幹径mm X2:第一枝幹径mm )
  2. 幼虫1頭当たりの食下量はおよそ80gで、
    残葉割合は樹勢維持と収繭能率から見て15%が適当であることから
    株当たりの放飼数を決めるため2式を求めた。
    (表3)
      2式  A = (Y × 0.85) ÷ 80
    ( A:放飼数 Y:推定収量g 0.85:食下指数 80:食下量g )
  3. 1式により、各株ごとの収量推定値を求め実測値と比較すると、
    夏期では95%の精度が得られる。また、秋期の収量は夏期の約80%程度が見込める。
    (表2)
  4. 2式により株ごとに放飼すると、
    約80%の株で飼育がほぼ適正であることが実証された。
    (表4)
成果の活用面・留意点 クヌギの収量を推定するための的確なデータの収集を行うこと。
この推定法はクヌギの他の仕立法には適用しない。
図表1 231183-1.gif
図表2 231183-2.gif
図表3 231183-3.gif
図表4 231183-4.gif
カテゴリ 省力化

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