黒毛和種牛の赤血球浸透圧脆弱性試験の正常範囲の設定と簡易検査法の改良

タイトル 黒毛和種牛の赤血球浸透圧脆弱性試験の正常範囲の設定と簡易検査法の改良
担当機関 山形県農業研究研修センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 黒毛和種牛のバンド3欠損症は、ヘテロ接合体(保因生)においても浸透圧脆弱性が亢進するので、マイクロトレイを用いた簡易検査法でスクリーニングすることができる。
背景・ねらい バンド3欠損症は、ヘテロ接合体(保因牛)においてもバンド3が20~30%減少するため、
赤血球の形態及び浸透圧脆弱性に軽い異常が生じることから、
血液学的検査によっても保因牛を推定できる。
そこで、黒毛和種牛における浸透圧脆弱性試験の正常範囲の設定と、
多検体処理が可能な簡易検査法の改良を行った。
成果の内容・特徴 産子あるいは両親の遺伝学的調査によって、
非保因牛と推定された黒毛和牛81頭の浸透脆弱性試験を行い、棄却検定したのち、
平均±2×標準偏差を正常範囲とした。
マイクロトレイを用いる簡易検査法を改良した。
  1. 正常範囲は表1のように設定され、
    緩衝食塩水濃度0.50、0.55、0.60%における溶血率が
    それぞれ79.5、32.7、8.8%を超える場合が異常と診断された。
  2. 保因牛の産子の浸透圧脆弱性試験では、図1に示すように、33頭中17頭(51.5%)が浸透圧脆弱性の軽い異常を示し、これは、
    保因牛(ヘテロ接合体)と非保因牛(陰性ホモ接合体)の交配による分離比に相当した。
  3. 簡易検査法の改良
    U型マイクロトレイにあらかじめ0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7%
    緩衝食塩水を100入れ、
    ついで0.7%緩衝食塩水で50倍希釈した血液を
    それぞれ100加え
    (最終濃度:0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70%)、
    軽く混和したのち室温に3時間静置し、
    赤血球の沈降像が縮小または完全に容血した場合を(+)、
    変化がない場合を(-)と判定した。その結果、
    最終濃度0.55%で沈降像の変化が(+)の場合、浸透圧脆弱性が異常と判定された。
    表2 簡易検査法による赤血球沈降像の縮小又は出現頻度
成果の活用面・留意点
  1. 簡易検査法で異常と判定された場合、浸透圧脆弱性試験を行い、保因牛と推定し、
    必要があれば遺伝子診断を行う。
  2. 簡易検査法では、正常範囲の境界付近の個体を異常と判定することがある。
  3. 保因牛と判定された繁殖牛に対して、種雄牛の選定などの交配指導し、
    その産子も検査して、非保因雌牛を後継牛とし、
    保因子牛は肥育素牛とするよう指導する。
図表1 231202-1.gif
図表2 231202-2.gif
カテゴリ 肉牛 繁殖性改善

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