水稲の葉耳間長及び幼穂長による障害不稔発生危険期の推定

タイトル 水稲の葉耳間長及び幼穂長による障害不稔発生危険期の推定
担当機関 青森県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 青森県品種「むつほまれ」、「かけはし」の乳苗移植栽培における障害不稔発生危険期は、葉耳間長が-8cm~+5cm、幼穂長が5cm~18cmの時期となる。この期間中で最も危険期穎花率が高い最危険期は葉耳間長-2cm頃、幼穂長10cm頃である。この関係は、年次、主茎、分げつ茎についても同様である。
背景・ねらい 障害型冷害の軽減・防止には、耐冷性(障害型)品種の作付けや水管理の徹底、
施肥管理の適正化等とともに、低温感受性の高い冷害危険期の的確な把握と
その対応技術が重要となる。これまで、危険期の指標には「葉耳間長0cm
が最危険期」という北海道農試の知見を参考にしてきたが、
本県品種での確認が求められていた。
このため、「むつほまれ」、「かけはし」の乳苗を用いて、
幼穂発育期の葉耳間長及び幼穂長と危険期穎花率との関係から、
危険期及び最危険期の推定について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 低温感受性の高い小胞子初期の花粉を含む穎花を危険期穎花とし、
    1株の主茎及び全茎について、
    1次枝梗の先端から第3,4,5番目の着性穎花を対象に求めた1穂ごとの危険期穎花率と
    葉耳間長との関係を示す(
    図1、
    図2、
    図3)。
  2. 危険期穎花が確認される時期を危険期とすると、中生種「むつほまれ」
    の葉耳間長では主茎が-8cm~+3cm、分げつ茎で-7cm~+5cmとなり、幼穂長では
    主茎が、7cm~18cm、
    分げつ茎で5cm~15cmとなる(
    図1、
    図2)。
  3. 危険期穎花率が最大となる最危険期は、「むつほまれ」の主茎、
    分げつ茎ともほぼ同時期で、葉耳間長では-2cm頃、幼穂長では10cm頃となる。
    また、早生種「かけはし」についてもほぼ同様の傾向にある(
    図1、
    図2、
    図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 穂孕期低温時における深水管理を指導するための基礎資料として用いる。
  2. 障害型冷害抵抗性を強化するため、
    前歴深水かんがい(幼穂形成期後10日間を水深10cmの深水管理)を遵守する。
図表1 231231-1.gif
図表2 231231-2.gif
図表3 231231-3.gif
カテゴリ 水稲 施肥 抵抗性 凍害 品種 水管理

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