育苗箱全量施肥を用いた水稲不耕起移植栽培の生育診断と対応技術

タイトル 育苗箱全量施肥を用いた水稲不耕起移植栽培の生育診断と対応技術
担当機関 秋田県農業試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
要約 育苗箱全量施肥を用いた不耕起移植栽培でで、8葉期頃(移植30日頃)に生育診断を行い、茎数が不足している場合は対応技術として窒素追肥を行う。その結果、穂数が増加し、目標収量が確保される。
背景・ねらい 育苗箱全量施肥を用いた不耕起移植栽培では、
代かき移植栽培に比べ初期の茎数が少ない場合が多いが、
有効茎歩合が高い秋優り的な生育経過をたどることから収量は同程度となる。
しかし、天候によっては、初期の茎数不足が収量に大きな影響を及ぼす。
そこで、目標収量を確保するために必要な初期の茎数を明らかにするとともに、
初期の目標茎数を下回った場合の対応技術として窒素追肥について検討する。
成果の内容・特徴
  1. あきたこまちの不耕起移植栽培の目標収量600kg/10a
    を確保するための必要な収量構成要素は、穂数400本/m2
    1穂粒数79粒、登熟歩合85.8%、千粒重22.1g以上が必要である
    (表1)。
  2. このうち、穂数400本/m2を確保するためには、
    8葉期頃(移植後30日頃)に190本/m2の茎数が必要である
    (図1)。
  3. 生育診断は、8葉期頃に生育調査を行い、
    茎数が190本/m2未満の場合は、茎数不足と判断する。
  4. 対応技術は、窒素の追肥が有効で、追肥時期は、
    育苗箱全量施肥で使用する肥効調節型肥料が6月下旬から溶出量が増えることや、
    6月25日頃から中干しに入ることから、生育診断を行った8葉期頃とする。
  5. 1997~1998年に生育診断を行い硫安で2N kg/10aの追肥をした結果、
    穂数が増加し、目標収量が確保される
    (表2)。
成果の活用面・留意点
    生育診断により窒素追肥をする場合は、中干し時期を考慮して行う。
図表1 231237-1.gif
図表2 231237-2.gif
図表3 231237-3.gif
カテゴリ 肥料 育苗 施肥

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる