「はえぬき」を用いた湛水土中直播における低温時の落水出芽の効果

タイトル 「はえぬき」を用いた湛水土中直播における低温時の落水出芽の効果
担当機関 山形県立農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 水稲品種「はえぬき」を用いた恒温器による苗立試験の結果では、山形県平坦部で想定し得る出芽期の低温を経過させた後に、常温にもどして出芽させた場合の苗立率は、落水出芽か湛水出芽より優る。
背景・ねらい 山形県の庄内地域では、直播の大規模化に伴う作業期間の拡大や、
主力品種である中晩生品種「はえぬき」の出穂促進を目的として、
4月下旬播種が行われ始めている。本県で4月下旬に播種した場合には、
出芽が困難な低温に遭遇する危険性かある。そこで、
そうした低温
(表1)に遭遇した際の苗立に対する、落水出芽の有効性を検討した
成果の内容・特徴
  1. 「はえぬき」の落水出芽の苗立率は、
    表面播種では湛水出芽と同等であるが播種深度 1cmで優った。また、
    播種深度1cmにおける比較では、出芽が困難な低温を与えた場合に、
    落水出芽の効果が大きい
    (表2)。
  2. 出芽が困難な低温状態の継続期間を7~17日と変えた場合においても、
    播種深度0.5~1.5cmで、落水出芽の苗立率はつねに湛水出芽に優る
    (表3)。
  3. 本成績の落水出芽では、播種後11日目の地下1cmの酸化還元電位が、
    湛水出芽より高く、おおむね300mV以上の酸化的状態であった
    (表4)。
  4. 以上のことから「はえぬき」においては、
    播種後に出芽が困難な低温に継続的に遭遇した場合、
    落水出芽が湛水出芽より苗立率の確保に有利である。
  5. 試験方法
成果の活用面・留意点 苗立率には、品種間差異がある。また、本成果は、恒温器を用いて本県平坦部の温度を想定し
た成績による。よって本成果は、圃場レベルでの試験に際しての参考資料として活用する。
図表1 231246-1.gif
図表2 231246-2.gif
図表3 231246-3.gif
図表4 231246-4.gif
図表5 231246-5.gif
カテゴリ 水稲 大規模化 播種 品種

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