乾田直播栽培の乾田期間における雑草防除法

タイトル 乾田直播栽培の乾田期間における雑草防除法
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 乾田直播栽培における約1ケ月に及ぶ乾田期間の除草を効率的、効果的に行うための除草剤の選択および処理体系を策定した。土壌処理剤と茎葉処理剤、または茎葉処理剤2回の組合せで、安定した除草効果が得られる。
背景・ねらい これまでの乾田直播栽培では、乾田期間中に使用できる除草剤が少なく、
その効果が不安定であった。そこで、
新しく登場したノビエ5葉期程度まで枯殺可能な茎棄処理剤3剤を加え、
安定した効果が期待できる剤の選択、およびその使用体系を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 表1に、示すいずれかの散布体系を選択する。
    1. 体系1(基本体系:土壌処理剤+茎葉処理剤)
      基盤整備直後の圃場などの雑草発生量が予想しにくい圃場、
      または前年休耕などで明らかに雑草発生量か多いと予想される圃場に適用する。
      ベンチオカーブ・プロメトリン乳剤の使用によって、
      雑草発生量を減らすことが可能である
      (図1)。
    2. 体系2(応用体系:茎葉処理剤2回)
      播種後に、地下かんがいや明きょかんがいなどで、
      出芽促進を目的とした積極的な入排水を行う場合や、播種面積が多く、
      播種後のベンチオカーブ・ブロメトリン乳剤散布か困難な場合に適用する。
    3. 体系3(低コスト体系:茎葉処理剤1回)
      ノビエ2葉期の雑草発生量が少ない場合に適用する。
      ノビエ4.5~5.0葉期のビスピリバックナトリウム塩液剤(有効成分2.0%)
      の1回散布のみによる除草が可能である
      (表2)。
  2. ノビエに対する除草効果は、
    ビスピリバックナトリウム塩液剤(有効成分2.0%)>シハロホップブチルEW
    >シハロホップブチル・ベンタゾンM液剤の順で高い
    (図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 茎葉処理剤散布にあたっては、圃場のノビエの最大葉齢に注意し、
    早めの散布を心がける。
  2. ピスピリバックナトリウム塩液剤(有効成分2.0%)は、
    15ml/aで十分な除草効果が得られる。20ml/a処理ではイネの薬害(黄化、
    生育抑制)の回復が遅くなることがあるので注意する
    (表2)。
  3. 最後の(ノビエ5葉期まで)の茎葉処理剤散布後、
    徐々に湛水管理に移行するが、後発雑草対策のため、
    入水後はできるだけ早く一発処理剤を散布する。
  4. 乾田直播ではイボクサ、
    サヤヌカグサなどの畦畔雑草が水田内に侵入し易くなり、
    これら除草体系では乾田期間の除草が不十分となるので、別の対策が必要である。
図表1 231259-1.gif
図表2 231259-2.gif
図表3 231259-3.gif
図表4 231259-4.gif
カテゴリ 病害虫 乾田直播 雑草 除草 除草剤 水田 低コスト 土壌処理 播種 水管理

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