種子の温湯浸漬によるイネばか苗病抑制効果

タイトル 種子の温湯浸漬によるイネばか苗病抑制効果
担当機関 宮城県農業センター
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 乾燥状態の種子を63度C5分間の温湯浸漬処理するとイネばか苗病の効果が認められ、発芽に対する影響も少ない。浸漬中の湯温低下を防ぐには、浴比を大きくする、浸漬前にあらかじめ種籾の温度を高める、熱伝導率の低い浸漬容器を用いて蓋をする、などが効果的である。
背景・ねらい 近年、環境保全型農業や有機農産物に対する関心・要望が高くなっており、
化学農薬を使用しない病害虫防除法の開発が望まれている。
そのため、イネばか苗病の種子消毒を温湯浸漬法で行うための諸条件を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 浸漬温度が高く、浸漬時間が長いほど発病抑制効果は高くなるが、
    発芽率は低下する
    (図1)。
  2. 高温浸漬による発芽率の低下の程度には品種間差がみられ、
    ササニシキ等は影響を受けやすい
    (図2)。
  3. 十分な発病抑制効果と約90%以上の発芽率を確保するためには、
    63度C5分間の処理が好適である。
  4. 種子浸漬開始時の湯温低下を防ぐには、
    浴比(液量:種子量)を大きくすることと、
    浸種前に乾燥状態の種子の温度を事前に高めておくこと
    (図3)が有効である。
  5. 浸漬時間中の湯温低下を防ぐには熱伝導率の高い金属性の容器よりも、
    熱伝導率の低いポリ容器などを用い、蓋をするとよい
    (図4)
  6. 実用規模で63度C 5分浸漬を行った試験でも、発芽率90%以上が確保され、
    発病抑制効果も高かった
    (表1)。
成果の活用面・留意点 温湯浸漬を実施するときは、浸種前の種子をネットに入れ、63度Cの湯に正確に5分
間浸漬した後、速やかに流水で冷やす。
図表1 231267-1.gif
図表2 231267-2.gif
図表3 231267-3.gif
図表4 231267-4.gif
図表5 231267-5.gif
カテゴリ 病害虫 有機農産物 乾燥 種子消毒 農薬 病害虫防除 品種

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