イチゴ促成作型における花芽分化促進技術と小型ポット育苗の適応性

タイトル イチゴ促成作型における花芽分化促進技術と小型ポット育苗の適応性
担当機関 岩手県農業研究センター
研究期間 1997~2001
研究担当者
発行年度 1998
要約 イチゴ促成作型において、処理期間30日以上の短日処理は、従来、岩手県で奨めていた暗黒低温処理より花芽分化促進効果が安定し、総収量も同等以上となる。この場合、小型ポットは、定植時期を早めることにより12cmポットと同等の総収量が得られ、本作型に適応できる。
背景・ねらい 暗黒低温処理による促成イチゴの前進作型では、冷蔵庫の整備不足や苗の搬入・
搬出労力が問題となっている。このため、
寒冷地の気象条件を活用した新たな花芽分化促進技術として、
夜冷施設を必要としない短日処理についてその効果を検討する。
また、12cmポット育苗では育苗労力が過重となり、
本技術の実用化が困難であることから、
省力的育苗システムである小型ポット利用技術についても検討を加える。
成果の内容・特徴
  1. 促成用品種の「女峰」において、処理期間30日以上の短日処理で、処理有効株率が
    100%に達する。短日処理による花芽分化促進効果は、暗黒低温処理に比較して処理
    時期による変動がなく、安定している
    (表1)。
  2. 短日処理における株当り収穫果数及び総収量は、暗黒低温処理と同等以上である
    (表2, 表3)。
  3. 9月上旬定植における小型ポットの総収量は12cmポットより劣るが、
    定植時期を早めることにより、12cmポットとほぼ同等の総収量が得られる
    (表2, 表3)。
  4. 8月上旬定植における小型ポットの収穫開始期は、10月上~中旬となり、
    年内収量は10a当たり1,300~1,400kgとなる
    (表2, 表3)。
  5. 短日処理は高遮熱・遮光フィルムを用い、午後5時から午前8時まで被覆して日長
    9時間の短日条件とする。処理は40~45%遮光の雨よけハウス内で実施する。
成果の活用面・留意点 8月上旬定植では、高温回避のため、定植後1週間程度、ハウス全体を遮光率50~
70%の遮光資材で被覆すると活着が促進される。
図表1 231319-1.gif
図表2 231319-2.gif
図表3 231319-3.gif
カテゴリ 育苗 いちご 栽培技術 品種

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