タイトル |
農村女性による起業活動の展開課程と支援の方向 |
担当機関 |
岩手県農業研究センター |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
農村女性による起業活動の展開過程は次の手順である。(1)グループ活動から技術習得し、(2)自己製品の自信を深め、(3)販路を確保し、(4)設備投資を行い、(5)活動の再編を図る活動の問題点は販路の開拓が困難であることと、設備と労働が不足しており作業が不効率であることが挙げられる。それぞれ適切な支援が求められる。
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背景・ねらい |
農村女性の手により地域特産物や山菜などを加工する取り組みは、 加工品の商品化を図り、製造、販売をとおして利益を追求する起業活動へと展開した。 活動事例に対する面接調査やアンケート調査により、 グループ活動から独立し起業活動へと展開する過程と活動の問題点 及び関係団体による支援方向を明らかとした。
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成果の内容・特徴 |
- 起業活動の展開過程(図1)
趣味・仲間作りを主とした加工活動から一歩踏み出して、 所得を追及する加工活動へと展開した事例から、起業活動の展開過程を整理した。
- グループ活動に参加し、技術習得を行う
- 外部評価を得たことから自己の製品への自信を持つ
- 外部の支援を受けて販路を確保する
- 自己の投資能力に応じた設備の拡張を行う
- 労働力を確保し、自己の意思決定が成り立つ状態で活動主体の(組織)再編を行う
- 活動の問題点と支援の方向(図1、
表1、表2)
- 販売先の開拓が困難である。
→地域内外を問わず、販売業者に対する橋渡しをする。 →製造品のパッケージや宣伝方法など地域に応じた販売ノウハウを提供する。
- 作業が不効率である、設備と労働が不足していることが挙げられる。
→構成員の労働提供時間を明確にし、活動計画を策定させる。 →設備投資については、活動の構成や運営状況に応じた投資計画を立てる。 →融資や補助事業に関する情報を提供する。
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成果の活用面・留意点 |
- 現行のグループ活動の中にも、起業化への意欲のある個人が潜在している。
構成員の個々の意識を把握し、見込みのある人を拾い上げ、 上記展開過程を踏ませることが望まれる。
- 農村女性の起業活動は、目的、把握、活動の構成、製造工程、
地域内販路の状況など多様であるので、支援に当たり、多方面の専門家を交え、 個別の対応が望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
加工
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