ロールベールラップサイレージの生産コストと流通システム

タイトル ロールベールラップサイレージの生産コストと流通システム
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 公共牧場等におけるロールベールラップサイレージは省力的な飼料生産調製技術となっており,その生産コストは現物1kg当り22円程であることを明らかにすると共に,料金設定・決済並びに品質トラブル等への対応機能を第3者(農協等)によることを組み込んだ流通システムを策定した。
背景・ねらい 近年,公共牧場等大規模草地を有する経営体では,
省力的かつ短期的に生産が可能なロールベールラップサイレージを生産し,
自家消費余剰分を個別畜産農家(酪農家等)へ供給するものも現れてきている。
そこでこの供給を円滑に促進し,低コスト畜産物の生産に資するため,
ロールベールラップサイレージの生産コストを明らかにするとともに,
流通システムの確立を図る。
成果の内容・特徴
  1. ロールベールラップサイレージは刈取牧草の反転回数が少ない(3回程度)ため,
    作業時間は草地1ha当り約7時間程度で,乾草生産の約6割程と,
    省力的な飼料調製技術である(表1)。
    そして短期間(3~4日以内)に生産が可能なため梅雨時に刈取となる
    1番草の飼料調製法として有効な技術である。
  2. 公共牧場等大規模草地経営におけるロールベールラップサイレージの生産コストは
    現物500kg単位程度のもので,現物1kg当り22円程度である
    (表2)。また乾物1kg当りでは64円となり,
    乾草の67円や輸入牧草(現物1kg55円,水分16.5%)の66円等と比べて同程度の
    価格水準での流通が可能である。
  3. 流通に当たっては,需要申し込みの受付や料金の設定・決済
    並びに品質トラブル等への対応機能を組み込んだシステムを策定した。
    そしてそれら機能は農協等の第3者機関で担うことが望ましい
    (図)。
成果の活用面・留意点
  1. 公共牧場等でロールベールラップサイレージを流通(販売)する場合の価格設定の
    参考に供し得る。
  2. 公共牧場における草地経営管理の改善が図れる。
  3. 生産コストには流通に伴う経費は含まれていないので,流通に当たっては要考慮。
  4. 現物が小さくなるにしたがって生産コストは高まることが想定されるので要留意。
図表1 231407-1.gif
図表2 231407-2.gif
図表3 231407-3.gif
カテゴリ 経営管理 コスト 低コスト 乳牛

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