イネ系統「中部32号」の葉いもち圃場抵抗性の遺伝解析

タイトル イネ系統「中部32号」の葉いもち圃場抵抗性の遺伝解析
担当機関 東北農業試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 イネ系統「中部32号」の葉いもち圃場抵抗性には、作用力の強い1個の優性遺伝子が関与している。その遺伝子は第11染色体のDNAマーカーC1172近傍に座乗している。
背景・ねらい 農薬使用量軽減のため、イネのいもち病抵抗性品種の作出が強く望まれている。
特にいもち病圃場抵抗性は、一般に複数の遺伝子に支配される量的形質である
ため、抵抗性の崩壊の危険性が少ない。しかし、本圃場抵抗性に関与する遺伝子に
ついては未解明の点が多い。そこで、強圃場抵抗性を有するイネ系統「中部32号」の
葉いもち圃場抵抗性遺伝子について、QTL(Quantitive Trait Loci:量的形質
遺伝子座)解析を行い、その数や染色体上の位置を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 「中部32号」と圃場抵抗性弱の「農林29号」のF3系統の葉いもち圃場抵抗性
    を畑苗代で検定した結果、抵抗性強と弱が3:1の有意な比率に分離した(図1、表1)。
  2. このことから、本圃場抵抗性の発現に関与する遺伝子のなかには、作用力の強い
    1個の優性遺伝子が存在する。
  3. この作用力の強い遺伝子は、第11染色体上のマーカーC1172を中心とした領域に
    座乗している(図2)。また、圃場抵抗性に関する
    全表現型分散に占める、このQTLの表現型分散の割合(寄与率)は58%である。
成果の活用面・留意点
  1. 解析したQTLの情報を利用して、物理地図を作成することにより、
    圃場抵抗性遺伝子の単離が可能となる。
図表1 231437-1.gif
図表2 231437-2.gif
図表3 231437-3.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 農薬

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