福島県における農業用水の現在の水質

タイトル 福島県における農業用水の現在の水質
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 福島県の農業用水は10年前に比べ、有機物の汚濁は改善されたが、窒素濃度は現在も高く、その大半は硝酸態窒素である。このため、窒素濃度、特に硝酸態窒素を重視した水質保全の施策が必要である。
背景・ねらい 近年、下水道や集落排水施設の整備などの水質保全対策が図られているが、現在も
生活雑排水などの都市排水による農業用水の水質の悪化は大きな問題である。
そこで今後の水質保全の対策の基礎資料とするために福島県内の農業用水の水質を
調査した。
成果の内容・特徴
  1. 1996年から1999年にわたり福島県内113カ所の農業用水の水質を調査した。
    その結果、現在の農業用水は、10年前に比べてCODが明らかに低下し、ほとんどの
    水路が農業用水基準(6mg L-1)以下である(図1)。
  2. 全窒素(T-N)濃度は、農業用水基準(1mg L-1)を越えている水路が現在
    でも多くみられる(図1)。
  3. 現在、全窒素(T-N)濃度が高い水路は、福島市、郡山市、白河市、会津若松市、
    原町市などの都市部及び都市周辺の農村部に立地する水路である(図2)。このことは、農業用水の全窒素(T-N)濃度を高める
    原因は、現在でも生活雑排水などの都市排水によるところが大きいと考えられる。
  4. 全窒素(T-N)濃度の大半は、硝酸態窒素(NO3-N)である(図3)。
  5. 農業用水の水質保全のためにも窒素濃度、特に硝酸態窒素を重視した水質保全の
    施策が必要である。
成果の活用面・留意点 水質保全対策の基礎資料及び環境保全の住民意識を高める基礎資料として
活用する。
図表1 231450-1.gif
図表2 231450-2.gif
図表3 231450-3.gif
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