水稲湛水土中条播栽培コシヒカリにおける穂揃期後の落水による倒伏軽減

タイトル 水稲湛水土中条播栽培コシヒカリにおける穂揃期後の落水による倒伏軽減
担当機関 福島県農業試験場
研究期間 2000~2001
研究担当者 伊藤博樹
荒井義光
佐藤弘一
佐藤博志
発行年度 2000
要約 水稲湛水土中条播栽培におけるコシヒカリでは、強めの中干しと併せて穂揃期後1週間から10日程度の落水期間を設けることにより、土壌硬度および押し倒し抵抗値が高まり、倒伏が軽減する。また、落水による収量および品質への悪影響はみられない。
背景・ねらい 水稲湛水土中条播栽培では、コシヒカリの作付け面積が年々増加する傾向にある。コシヒカリでの安定的な収量と品質を確保するために、穂揃期後の水管理が倒伏および収量、品質に及ぼす影響について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 水稲湛水土中条播栽培におけるコシヒカリの品質は、倒伏程度が大きいほど低下する。倒伏程度は、稈長が長く、㎡当たり籾数が多く、押し倒し抵抗値が小さいほど大きくなる傾向がみられる(表1,図2,3)。
     
  2. 土壌硬度は、穂揃期後の水管理により、落水区が3.5~3.6と最も大きく、次いで飽水区が1.8~2.0,慣行の湛水区が1.6~1.7と処理前よりやや小さくなる(図1)。
     
  3. 落水区は、飽水区及び慣行の湛水区と比較して稈長がやや長く、㎡当たり籾数が多かったにもかかわらず、倒伏程度は小さい傾向がみられる(表1,図2,4)。
     
  4. 穂揃期後1週間から10日程度の落水を行うことにより、土壌硬度および押し倒し抵抗値が高まり、倒伏が軽減する。また、落水による収量および品質への悪影響はみられない(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲湛水土中条播栽培におけるコシヒカリの安定的な収量と品質確保が可能となる。
  2. 穂揃期後の落水は、概ね土壌に亀裂が確認されるまでとし、その後は間断かんがいとする。
図表1 231588-1.jpg
図表2 231588-2.jpg
図表3 231588-3.jpg
図表4 231588-4.jpg
図表5 231588-5.jpg
カテゴリ 水稲 品質確保 水管理

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