タイトル |
休耕田への殺虫剤散布による斑点米カメムシの防除効果 |
担当機関 |
青森県農業試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
石岡将樹
木村利幸
桑田博隆
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発行年度 |
2000 |
要約 |
斑点米カメムシの発生源となっている休耕田を含めた広域一斉散布を行うことにより、休耕田での発生密度を抑えるとともに、本田内への侵入を防止できる。その結果、斑点米の発生は少なくなる。
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背景・ねらい |
斑点米を引き起こすアカヒゲホソミドリカスミカメやアカスジカスミカメ等のカスミカメムシ類は、殺虫剤の広域一斉散布が効率的であると指導しているが、休耕田への薬剤散布の必要性については未検討である。そこで休耕田散布によるカスミカメムシ類の発生推移と斑点米の発生について調査する。
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成果の内容・特徴 |
- 休耕田でのカスミカメムシ類の発生推移
休耕田と本田に散布を行ったところでは、散布後の休耕田のすくいとり数は急減し、8月第5半旬まで増加はみられない(図1)。これに対し、本田だけ散布したところでは8月中~下旬にかけて徐々にすくいとり数が増加する(図2)。 - 本田でのカスミカメムシ類の発生推移
休耕田と本田に散布を行ったところでは、本田内のすくいとり数は、加害の多くなる出穂10~20日後の時期には著しく少ない(図1)。一方、多発生地域で本田だけ散布したところでは、散布直後には減少したが、その後も継続してすくいとられる(図2)。 - 斑点米発生状況(図1,図2)
斑点米発生率は、防除適期の穂揃期に休耕田と本田の散布を行ったところと、本田だけの散布でも散布前にカメムシ類の発生が少なかったところでは、0.1%未満と少ない。一方、防除適期より遅れた乳熟期に休耕田と本田に散布したところと、散布前にカメムシ類の発生が多く本田だけ散布したところでは、0.35%以上と高い。
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成果の活用面・留意点 |
- 穂揃期の広域一斉散布が効率的であるが、その際に本田だけでなく休耕田も含めた散布を行うことにより防除効果が高まる。
- 穂揃期以降に散布を行うと防除効果が劣るので、防除適期を逸しないように注意する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
肥料
病害虫
アカスジカスミカメ
カメムシ
斑点米
斑点米カメムシ
防除
薬剤
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