イネいもち病の無農薬栽培が可能となる立地条件と窒素施肥水準

タイトル イネいもち病の無農薬栽培が可能となる立地条件と窒素施肥水準
担当機関 岩手県農業研究センター
研究期間 2000~2000
研究担当者 伊藤美穂
諏訪正義
平賀昌晃
発行年度 2000
要約 慣行の窒素施肥水準で、イネいもち病の無農薬栽培が可能となるのは、イネの葉上の水滴保持時間が10時間以上となる日の出現割合が低い地域である。この割合が高い地域では、沖積土で無施肥、黒ボク土で半量施肥以下の場合に可能となる。
背景・ねらい 近年、安心、安全な農作物に対する消費者のニーズが高まっており、有機栽培や減農薬栽培への期待が大きい。しかし、これらの栽培が実施可能な立地条件や栽培条件は限られていると考えられ、それらの条件を明らかにする必要がある。そこで、水稲の生産不安定要素であるいもち病を対象に、発生程度の異なる地点の立地条件と窒素施肥量の削減によるいもち病の発病抑制効果を検討し、現在、主力となっている良食味品種においても本病の無農薬栽培が可能となる条件を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. いもち病の感染成立にはイネ葉上における水滴保持時間が10時間以上確保されることが必要条件であり、この条件の満たされる日が6~8月中に出現する割合は、本病の発生が極めて少ない地域で12~37%(以下、極少発生地域)、その他の地域では38~88%である(表1)。
     
  2. 極少発生地域では、慣行の窒素施肥量でも、慣行並の収量・品質を維持しながら、いもち病の無農薬栽培が可能である(表2,3)。
     
  3. 極少発生地域以外では、沖積土で窒素無施肥、黒ボク土で慣行の窒素施肥量の半量以下とした場合に、いもち病の無農薬栽培が可能となる(表2,3)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲の有機栽培、無農薬栽培技術の組立に活用できる。
  2. 供試した品種は、いもち病圃場抵抗性が弱~中の品種の「かけはし」、「あきたこまち」、「ひとめぼれ」である。
     
  3. いもち病の発生は、通常年の発生を想定したものである。また、いもち病の発生許容水準の目安は、穂いもち発病穂率5%以下としている。
     
  4. 極少発生地域以外で、いもち病の発生が許容水準以下となる窒素施肥量で栽培した場合、収量は慣行の8割程度となる(表3)。
     
  5. 無農薬栽培を実施する場合には、いもち病の発生傾向や圃場ごとの土壌条件(地力、土壌の種類など)を考慮する。また、重量式結露計等により、イネ葉上の水滴保持時間の傾向を事前に把握する。
図表1 231601-1.jpg
図表2 231601-2.jpg
図表3 231601-3.jpg
カテゴリ 有機栽培 病害虫 いもち病 栽培技術 栽培条件 水稲 施肥 抵抗性 農薬 品種 良食味

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