タイトル |
ニンジンの省力機械化体系 |
担当機関 |
青森県畑作園芸試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
今 克秀
葛西久四郎
豊川幸穂
岩瀬利己
熊谷憲治
高田 睦
鎌田直人
伊東秀則
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発行年度 |
2000 |
要約 |
慣行の作業体系にコート種子播種機、トンネル支柱打込・被覆機、にんじん収穫機を導入したにんじんの省力機械化体系は、10a当たりの労働時間を慣行栽培の半分以下の約24時間(普通栽培)、約27時間(トンネル栽培)と大幅に省力化できる。
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背景・ねらい |
青森県では、にんじん栽培の作業時間を慣行の1/2以下にすることを目標に掲げ、省力化のための技術開発を行ってきた。これまで開発した個々の機械化技術を体系化することにより大幅な労働時間の短縮をはかる。
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成果の内容・特徴 |
- 普通栽培の省力機械化体系は、慣行の作業体系にコート種子播種機、にんじん収穫機等を導入したものである。トンネル栽培の省力機械化体系は、慣行の作業体系にコート種子播種機、トンネル支柱打込・被覆機、にんじん収穫機等を導入したものである(図1,表1)。
- 省力機械化体系の10a当たり労働時間は、普通栽培では24時間、トンネル栽培では27時間となり、それぞれ慣行の34%、28%程度に短縮される(表1)。
- 播種作業の10a当たり労働時間は、コート種子播種機の導入により0.6~0.8時間に短縮される。また、1粒播きなので間引きが不要になる(表1)。
- トンネル作りの10a当たり労働時間は、支柱打込・被覆機の導入により32時間から6.8時間に短縮され、慣行の21%程度となる(表1)。
- 収穫作業の10a当たり労働時間は、にんじん収穫機を導入することにより、フレコン仕様機で7.2時間、小コンテナ仕様機で18.8時間となり、慣行の18%~49%程度に短縮される(表1)。
- 手作業と比較した場合の利用規模の下限は、トンネル支柱打込・被覆機が2.2ha、コート種子播種機が4.7ha、小コンテナ仕様収穫機が4.9ha、フレコン仕様収穫機が7.5haである(表2)。
- にんじん栽培における10a当たりの経営費は普通栽培で114千円、トンネル栽培で147千円で、うち農機具費は各々46千円、57千円である(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 機械の導入に当たっては共同利用等により利用規模下限以上の面積を確保する。
- 収穫機等のリースが可能な地域では栽培面積等を考慮し、リース機利用を検討する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
機械化
機械化体系
経営管理
収穫機
省力化
にんじん
播種
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