11月出し秋ギクの品種特性

タイトル 11月出し秋ギクの品種特性
担当機関 フラワーセンター21あおもり
研究期間 1999~2000
研究担当者 加藤松三 
発行年度 2000
要約 秋ギク11月出し電照加温栽培に適応する品種「精山の鶴」、「精興天使」、「精興の誠」、「精興の港」、「精興の城」、「神馬」、「精興満月」の特性が明らかとなった。
背景・ねらい 秋ギク(輪ギク)では長年にわたって、「秀芳の力」が主要な品種であったが、良品率が低いことや市場動向の変化により、急激な品種の転換が進んでいる。そこで、11月出し電照加温栽培に適応する秋ギクの品種特性を明らかにする。
成果の内容・特徴
    当センター選抜系統「秀芳の力NO.6」を対照とし、切り花長や調製重などの切り花品質について評価して、有望またはやや有望と考えられる品種の特性は次のとおりである。
      
  1. 「精山の鶴」  到花日数(消灯から8分咲きまでの日数)は56.0~57.0日で、切り花長、調製重とも同等で葉数が多いが、花径はやや小さい。側枝の発生はやや少ない。
      
  2. 「精興天使」  到花日数は54.2~57.0日で、切り花長は長く、調製重はやや重く、花径もやや大きいが、節間が開きすぎる傾向があり満開時やや露心する。側枝の発生は少ない。
      
  3. 「精興の誠」  到花日数は62.5~62.9日で、切り花長はやや長いが、調製重はやや軽く、花径はほぼ同等であり花形は良好である。葉に黄斑の発生がみられる。
      
  4. 「精興の港」  到花日数は61.3日で、切り花長、調製重ともほぼ同等だが、花径は小さく抱え咲きが強過ぎる傾向がある。側枝の発生は少ない。無摘心栽培が望ましい。
      
  5. 「精興の城」  到花日数は68.0~72.0日で、切り花長は非常に長く、調製重もやや重くボリュームがあるが、節間が開きすぎる傾向があり花径はやや小さい。
      
  6. 「神馬」  到花日数は55.5~57.0日で、切り花長は長く、調製重がやや重く、花色は純白だが、花径は同等かやや小さく満開時やや露心する。また、強い側枝の発生が多い。
      
  7. 「精興満月」  到花日数は54.0~57.0日で、切り花長はやや長く調製重は重く花色は濃黄色だが、花径が小さい。葉に黄斑の発生が見られる。
    表1.採花期及び切り花品質(摘心栽培)
    表2.採花期及び切り花品質(無摘心栽培)
成果の活用面・留意点
     
  1. 市場性、花持ちについては検討していないので、品種特性や市場動向をよく把握し経営形態に適した品種を使用する。
  2. 「精山の鶴」、「神馬」以外はパテント品種である。
図表1 231690-1.jpg
図表2 231690-2.jpg
カテゴリ 経営管理 品種

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