遊休桑園を利用した接木による桑の実採取園の早期成園化

タイトル 遊休桑園を利用した接木による桑の実採取園の早期成園化
担当機関 福島県蚕業試験場
研究期間 1999~2005
研究担当者 長谷川茂雄
土井則夫
発行年度 2000
要約 遊休桑園を利用した接木による桑の実採取園の早期成園化では立通し古条部に切り接ぎすると、活着率が高く、枝条の伸びがよい。カタネオのように旺盛な伸長を示す品種は倒伏が見られる。
背景・ねらい 桑を蚕の飼料用以外の用途に利用しようとするニーズが生まれており、その一つとして桑の実の利用がある。桑の実を採取するための品種については現在選抜を行っており、2,3優良な品種が選出されている。そこでこれらの桑の実採取用品種を遊休桑園の桑株に接ぎ木をし、桑の実採取園の早期成園化を図る。
成果の内容・特徴
      
  1. 遊休桑園の中刈り立通し桑株に接木する場合、  
      ①接木法は胴接ぎする方法より、切り接ぎする方法で活着率が高い(表1)。
      ②接木部位は株の支幹部より株の立通し古条部に接いだ場合、活着率が高い(表1)。
      ③活着後伸長した枝条の最長枝条長は切り接ぎ法で長い(表2)。
      
  2. 中刈り立通し桑株古条部に品種カタネオ及び大唐桑を切り接ぎした場合、  
      ①接ぎ穂活着率は大唐桑(73%)に比べ、カタネオ(90%)が優れる(表3)。
      ②活着後伸長した枝条の最長枝条長は大唐桑(146㎝)に比べ、カタネオ(204㎝)が長い(表3)。
      ③活着後伸長した枝条の倒伏枝条数割合はカタネオ(56%)に比べ、大唐桑(0%)が枝条の倒伏に強い(表3)。

成果の活用面・留意点
     
  1. 遊休桑園の中刈り立通し桑株の立通古条部に切り接ぎした場合、キボシカミキリの被害を受ける恐れがあるため、キボシカミキリ生息地では防除対策をとる。
図表1 231721-1.jpg
図表2 231721-2.jpg
図表3 231721-3.jpg
カテゴリ 病害虫 飼料用作物 早期成園化 接ぎ木 品種 防除

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