タイトル | リンゴわい化栽培園における果樹園用局所施肥機の利用性 |
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担当機関 | 岩手農研セ |
研究期間 | 1999~2002 |
研究担当者 |
鈴木哲 小野田和夫 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 生研機構が開発した果樹園用局所施肥機の作業性は、わい化リンゴ栽培園で概ね10a/hである。また、慣行の半量施肥でも慣行と同等の生育、収量が得られる。 |
キーワード | 局所施肥、わい化リンゴ園、機械 |
背景・ねらい | 果樹の生産においては、農薬や化学肥料などの環境負荷を低減する技術の開発が求められている。このため、生研機構が開発した果樹園用局所施肥機を用い、わい化リンゴ栽培園における減肥の可能性と作業性を検討した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 果樹園用局所施肥機は、歩行型・自走式で、コイル刃により80cmおきに土壌を掘削しながら、土壌中に局所的に粒状肥料を施用する作業機である(図1、図2)。作業速度は約0.15m/sで、列間5mの樹列を両側走行した場合の作業性は、概ね10a/h(施肥量85kg/10a)である(データ省略)。 2. 慣行量局所施肥、慣行半量局所施肥は、ともに、慣行量地表面散布と同等の生育、収量、果実品質が得られる(表1、図3)。 3. 施肥位置は地表から深さ15~20cmであり、地表面散布に比べ効率的に肥料が利用されると考えられ、施肥量の低減によるコスト低下とともに、環境負荷低減を目的とした減肥栽培への利用が期待できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. りんごわい性台使用樹では、樹幹から1m前後の部分への施肥が望ましいが、樹冠下施肥を行う場合は、側枝の発出位置を高めるか、下部の側枝を手で上げるなどの補助作業が必要である。 2. 施肥試験は3カ年の結果であり、樹勢の推移や土壌条件によって施肥量を増減する必要がある。 3. コイル刃によって施肥ユニットが土壌中に貫入する方式のため、局所的な中耕もできるほか、土壌硬度が高く石れきを含む土壌での使用も可能である。 4. 本機は、平成15年に市販化される予定である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 病害虫 環境負荷低減 コスト 市販化 施肥 農薬 りんご わい化 |